たしな美人「和の雑学」
Jul 30, 2014

隅田川花火大会3「死者の御霊の供養から」

おはようございます。

両国の花火大会(今の隅田川花火大会)は、

死者のおみたまを供養するために始めたものでした。

享保18年(1733)5月28日、

隅田川の川開きに合わせて花火が打ち上げられたのです。

前年の大凶作で、餓死者や、江戸市中ではコレラが大流行して大勢の死者が
出たのです。

八代将軍吉宗が水神祭を行い、花火を打ち上げました。

これが江戸の夏を彩る名物になっていったのですね。

庶民は橋の欄干から鈴なりになって見ていたそうですよ。(つづく)

今日も水分をいっぱい摂って、お過ごしくださいませ。

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“和のたしな美塾” 講座

8月28日(木)午後7時~9時

 たっぷり味わう江戸の食

 ~恵比寿備屋珈琲店

詳しくはこちらをご覧ください。

→→ http://derivejapan.com/course/

花火2

 

Jul 29, 2014

隅田川花火大会2「両国の川開きから」

おはようございます。

江戸時代、両国の川開きで行われていた花火大会。

これが今の隅田川花火大会のルーツですね。

両国は下総国と武蔵国の二つを指し、

万治2年(1659)、

この二つの国をつなぐ橋として「両国橋」と、

後に呼ばれるようになりました。

両国には、見世物小屋、芝居小屋、茶屋などが多く、

江戸庶民の随一の人気娯楽スポットでした。

この両国橋付近は、川風が吹き上げてくるので、

江戸一番の納涼の場所だったとか。

大勢の人が浴衣姿で涼んでいたのでしょうね。

クーラーなんて要らないですね。

なんだか羨ましいです。

今日もお体に気を付けてお過ごしくださいませ。(つづく)

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“和のたしな美塾” 講座

8月28日(木)午後7時~9時

 たっぷり味わう江戸の食

 ~恵比寿備屋珈琲店

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葛飾北斎・両国橋

Wikipediaより

葛飾北斎「冨嶽三十六景色 御厩川岸 両國橋夕陽見」

 

Jul 28, 2014

隅田川花火大会1「花火は家康公から」

おはようございます。

日本で最初に花火を見たのは、なんと徳川家康といわれています。

イギリス国王使節ジョン・セーリスが駿府城を訪れたときに、

中国人を使って花火を家康に見せたのが最初で、

そこから観賞用の花火がつくられたということです。(「駿府政事録」)

竹筒から火の粉が吹き出す単純なものでしたが、

イギリスから花火はやってきたのですね。(つづく)

体調に気を付けて、今週もお過ごしくださいね。

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“和のたしな美塾” 講座

8月28日(木)午後7時~9時

 たっぷり味わう江戸の食

 ~恵比寿備屋珈琲店

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花火1

 

Jul 17, 2014

7月の呼び名もいっぱい〜文月も素敵

おはようございます。

 

7月も半ばに入りました。

こちら関東地方も梅雨明け宣言がそろそろではないかと言われています。

そちらはいかがですか。

 

「土用」というのは季節ごとにありますが、

夏の土用はは立秋(今年は8月7日)の前約18日間で、

土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは、江戸時代からです。

この由来も面白いです。後日書きますね〜。

 

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7月の和風月名は文月(ふみづき、ふづき)です。

 

この呼び名の由来は、

 

7月7日、牽牛と織女の二星に詩歌を献ずることから、

7月に書物を虫干しする(曝書)ことから、

稲の「穂含月(ほふみづき)」や稲穂の「含月(ふくみづき)」という

稲作に結びつけることから、

 

こんな説から、文月と呼ばれています。

 

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7月はほかにこんな呼び名もあります。

 

二つの星が会うという意味で「愛逢月」

 

「秋初(あきぞめ)月」

 

「女郎花(おみなえし)月」

 

「七夕月」

 

「七夜月」

 

「涼月」

 

「蘭月」

 

旧暦では7月から9月までの3ヶ月が秋なので、

 

「初秋」「孟秋」

 

さまざまな呼び名が7月もありますね。

 

 

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「端居(はしい)」といって、

夏の夕刻、軒先や窓辺など部屋の端に寄って、

涼みをしていると、こういう言葉の意味が肌で感じられそうですね。

 

 

都会ではクーラーの室外機の熱風で、窓を開けておくことはできなくなりました。

 

下町でも、現在のようなマンションになる前は、

窓や戸を開けて通る風を楽しんだものです。

 

打ち水をしたり、釣り荵も風流でした。

 

暑さ本番を目前にして、それぞれ快適な涼を生活に取り入れていきたいものですね。

 

 

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

涼やかな一日をお過ごしくださいませ。

 

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“和のたしな美塾” 講座

7月19日(土)

天職発掘 最強天活塾 ゲスト講師として
午後3時~銀座フェニックスビル
『江戸女性の自由でぶれない生き方を学ぶ』
~江戸の女性は自分軸を持っていた。
その秘訣は着物文化にあり。~

7月24日(木)午後2時半~
江戸女性の美学~恵比寿備屋珈琲店

詳しくはこちらをご覧ください。

→→ http://derivejapan.com/course/

 

傘とお酒

 

 

 

Jul 15, 2014

お盆の豆知識

おはようございます。

 

お盆の行事は、地域によって日程がさまざまです。

 

江戸時代までは陰暦7月15日を中心に行われたのですが、

明治になってから太陽暦が取り入れられてからは、

新暦で行うところ、旧暦で行うところ、さらにひと月遅れの8月15日を中心に行う

ところもあって、どうも一定していないようです。

 

8月15日を中心に、13日の夕方から16日まで行うところが多いのではないでしょうか。
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青い水

 

 

7月1日を「地獄の釜の蓋のあく日」とか「地獄の釜の口あけ」とか

「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」というなんて、聞いたことがありますか。

 

何ともちょっと怖くなるような表現です。

 

地獄というのは「あの世」という意味で、

精霊たちがあの世から戻ってくる季節の始まりのことを、そう呼ぶのですね。

 

7月7日は「七日盆(なぬかぼん)」と呼んで、墓掃除をして盆入りする日。

旧暦では「七夕」も盆入りの行事として行われていたというのです。

東北のまつり青森地方のねぶたも七夕にちなんだ行事。

「盆踊り」もそれを慰めるための行事でした。
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現在では七夕とお盆は全く別のもののように思われていますが、

七夕から15日ごろまでの一週間は、祖先をお呼びしてもてなすという大切な週だと、考えられていたのですね。

地域ごとの多様な祖霊のおもてなし、地域によってさまざまな趣向がこらされてきたのですね。

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

心優しい一日をお過ごしくださいませ。

胡瓜

 

Jul 14, 2014

お盆の由来〜目連尊者の強欲ママ

おはようございます。

 

昨日は東京は迎え火でした。

 

早いもので、都心部ではお盆(毎年7月13日~16日)になります。

そして、草市が開催されました。

 

草市はもともとお盆に使う飾りものや盆踊りの用品を売る市でした。

夕方の薄暗くなるときに見る迎え火と草市。これもまた東京下町の風物詩の一つですね。

 

渓流

 

 

 

 

お盆は、仏教の魂祭(たままつり)である盂蘭盆会(うらぼんえ)、

または盂蘭盆(うらぼん)を略した言葉です。

 

 

盂蘭盆会は、釈迦の十大弟子の一人目連尊者(もくれんそんじゃ)が

母親が地獄に落ちているのを知って、

釈迦の教えに従い7月15日に多くの僧侶を招いて供養(もてなし)したところ、

母親が救われたということに由来します。

 

 

 

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目連にとってはとても優しくていいお母さんだったのですが、

母一人で目連を養育し、教育させるために、

強欲なまでの金貸しをして、人には疎まれていたのだそうです。

目連が修行の末、得た眼力(神通力)で母親を見た時、

母は浄土に行っていると思っていたのに、

餓鬼界で苦しんでいたのを見て大変驚いたということです。

 

お母さんが餓鬼道で逆さ吊りにあっているなんて・・。

 

目連一人では母を救うことはできず、

旧暦7月15日、雨安居(うあんご)といって、雨期が明けるまで研修をしている僧侶たちにお願いして、母を餓鬼界から救ってもらったのです。

 

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子どもにとっては優しくていいお母さんだったとしても、

他人に対して強欲で嫌われるようなことをしてはいけないという戒めでしょうか。

 

生きている間にどれだけ人に優しさを届けられるか、

とっても考えさせられますね。

 

 

 

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

優しい笑顔の一日をお過ごしくださいませ。

 

 

お盆の上のほおずき

 

Jul 12, 2014

お中元の始まりは

おはようございます。

デパートなどではお中元の受付が始まっていますね。

古く中国では、1月15日を上元といい、7月15日を中元といい、

10月15日を下元と呼んで、お祭りを行ったそうです。

その中元の行事が日本に伝わりました。

それがお盆の行事と日も同じところから混同されて、

お盆に贈り、贈られるものがお中元といわれるようになったのです。
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お盆には、親戚や親しい者同士の間で、仏様に供える供物を贈り、

贈られたりする習慣があったのですが、

それが中元の贈り物に変化していったのですね。

更に親戚、縁者から範囲を広げて、

平素お世話になっている人々へ、お中元をするようになりました。

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現在では、お盆の供物という意味合いは全くなくなってしまいましたね。

お世話になったことへの感謝の気持ちを込めて贈るというのが

普通になっていますね。

形骸化したお中元の習慣についても、いろいろ言われていますが、

是非この方にと思う時には,心を込めてお贈りしたいですね。

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本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

笑顔で今日もお過ごしくださいませ。

 

扇子と花

 

Jul 9, 2014

浅草のほおずき市

おはようございます。

 

今日は、古くからの夏の風物詩、浅草のほおずき市の日です。

 

今日と「四万六千日」の縁日にあたる明日の二日間、浅草浅草寺の境内で市が行われます。

 

江戸の享保年間(1716~36)ごろから、

7月10日の観音様へのお詣りの功徳は千日分に相当する「四万六千日」と

呼ばれるようになりました。

 

そのご利益は4万6000日分(126年分)に相当するといわれています。

 

ほおずき

 

 

境内に数百軒の露店が出て、鉢植えのほおずきを竹籠に入れて、

風鈴を添えて売られます。

 

浴衣姿で団扇を片手に、娘さんたちがほおずきを買い求める姿に

夏の風情を感じますね。

 

持ち歩くときに、風鈴が風で揺れ、涼しげな音が奏でられることでしょう。

 

源頼朝が奥州征伐の帰り、浅草で部下を休ませ、日射病で倒れた兵士にほおずきを食べさせて元気づけたという言い伝えがあります。

 

ここからほおずき市が始まったということです。

ほおずき市の風鈴

 

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

今日も楽しい一日になりますように。

 

 

 

葉の上の水滴

 

Jul 1, 2014

両国の花火大会の由来

おはようございます。

 

7月は、稲穂が育つ含月(ふくみづき)とか、

七夕に詩歌を献じる文(ふみ)の月と言われます。

 

今日は、山開き・川開き・海開きの日ですね。

もう夏本番も間近に感じます。

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川開きは、川遊びをすることが許される最初の日。

両国の川開きが有名ですね。

江戸時代は旧暦5月28日から3ヶ月間は納涼期間といって、

毎日のように花火が上がり、船宿が大繁盛したそうです。

これは、享保18年(1732)から始まったということです。

 

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この前年には大凶作で餓死者が約百万人も出てしまい、

江戸市内でもコロリ(コレラ)が大流行して、

たくさんの死者が出ました。

大変なことだったのですね。

 

そのため八代将軍吉宗が開催したのが

死者の魂を供養するための水神祭(すいじんさい)でした。

 

その時に上げられた花火が名物となって、毎年、川開きから8月いっぱい、

雨天の日以外には連日花火が上がるようになりました。

 

団扇とすだれ

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両国の花火大会は、現在「隅田川花火大会」として引き継がれています。

 

夏の風物詩「隅田川花火大会」が元をたどれば、

死者の魂を供養するためのものだったのですね。

 

 

今年は浴衣を着て、団扇を片手に、花火大会に行きませんか。

 

浴衣のたしな美講座を7月7日に行います。

男性のために清潔感を保つポイントも伝授します。

下記をご覧ください。

 

 

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

今年半分の初日がスタートしました。

佳き日になりますように。

 

 

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“和のたしな美塾” 講座

【浴衣のたしな美&テーブルマナー】

7月7日(月)午前10:00~12:00

東京都中央区明石区民館

 

櫻本ゆかりさんから男性のスキンケアのお話、

女性のワンポイントメイクアップなどをしていただきます。

 

お時間がありましたら、ぜひいらしてください。

https://www.facebook.com/events/538678939588041/

 

 

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Jun 12, 2014

六月の異名

おはようございます。

 

今日も東京はしっとりと雨が降っています。

そちらのほうはいかがですか。

 

六月の和風月名をいくつか今日はご紹介しますね。

 

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「水無月」

旧暦六月が酷暑の時期であるということから、

梅雨が明けて、水が涸れる時期を表したということです。

 

 

「水月(みなづき)」

田植えがすんで、それぞれの田んぼには水をたたえているということです。

「田水之月(たのみつき)」を略したともいわれています。

 

 

「皆仕尽月(みなしつき)」

「皆尽月(みなつき)」

田植えが終わって、大きな農事を皆しつくしたということです。

 

 

このほかに六月の異名として、

 

常夏(とこなつ)月

鳴雷(なるかみ)月

松風月

季夏

陽水

涸月

焦月

などがあります。

 

旧暦から見れば、暑い夏の盛り。

「陽水」というのも面白いですね。

 

 

青葉と光

 

 

今月21日は「夏至(げし)」がきます。

昼が一番長い日です。

 

どんどん夏に向っていきますね。

 

無理をしないで、体調を整えていきましょう。

 

本日もお読みいただきまして、ありがとうございます。

 

佳き日になりますように。

 

 

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“和のたしな美塾” 講座。

6月20日は、

江戸庶民の「環境に優しいエコな生活術」から

女性の生き方を学ぶ。

 

7月7日は浴衣のたしな美で、

若々しく見えるポーズとメイク、

和食のテーブルマナーなどを行います。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

→→ http://derivejapan.com/course/

 

 

昨日の京まちやスタジオからのUstreamはこちらから。

 

京おんなが学ぶ

江戸女性の自由でぶれない生き方に学ぶ講座 』

http://www.ustream.tv/recorded/48655656

 

 


傘とお酒

 

 

 

 

 

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