座る時の気配り
テレビ番組の対談のとき、
茶道家の塩月弥栄子さんが気をつけていたことがあったそうです。
三人の方が並んでお話をするなら、
真ん中にいる自分が両隣の先生方よりも少し椅子を後ろにずらすように座る、
ということを心掛けていたそうです。
ご自分が大柄だということも理由の一つのようでしたが、
出しゃばらずに、
控え目に、
という配慮をされていたというのです。
それを自然体で振る舞える人がたしな美人。
お嫁さんにしたくなりますね。
雨の日の気配り
雨の日。
貴女も傘の持ち方一つでエレガントに。
通勤途上、階段で前を歩く人の傘が自分の顔や肩にぶつかりそうになって
気になることがありますね。
傘をたたんで自分の体に添わせて、先端を下向きにして、
前後に振らないようにしましょうね。
ちょっとした気遣いで、周りの人も温かい気持ちになります。
それが、たしな美人。
年賀状を書く
手紙のマナー
年賀状は書き終えましたか。
すべて印刷文字で年賀状を作る方も多いかと思いますが、
手書きで一筆添えると、受け取る側も嬉しいですね。
綺麗な字を書くポイントは、字の中心をそろえるということ。
そのためには、 「姿勢」が大切。
下半身を固定し、上半身が柔軟に動くようにすること。
できれば、正座をして机に向かうのがよいですね。
椅子に座って書く場合も、足の裏をしっかりと床につけて、
背筋を伸ばして紙に向かうとよいでしょう。
字は姿勢から。
そして、心のあり方を表すということでしょうか。
マスク美人の目は
言葉遣いも大事ですけど、
あなたのふとした時の「目つき」はエレガントですか。
ふとした瞬間に、人を見る目の中に、
剣で刺すようなものがあったら、
それは相手の心の中にずっと残ってしまいます。
人によっては心が傷ついてしまうかもしれません。
最近は風邪のため、予防のためにマスクをする人が多いですね。
目しか見えないときは、
相手に対して目の印象がとっても強くなります。
優しい表情をいつも心がけたいですね。
周りの人も穏やかな気持ちになれます。
それが、たしな美人。
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和風テーブルマナー講座
『今さら人には聞けないマナー』
日時:平成26年12月20日(土)午前10:30~12:00
http://wanotashinami.com/manner/
「即今」の意味するものは
お茶席で使われる禅語「即今々々 (そっこん そっこん)」。
桃山・江戸初期の禅僧江月宗玩の言葉です。
宗玩は、お茶を一服いただいた後に「即今」と書をしたためたといいます。
今この瞬間が大事であるのだ。
昨日は既に過ぎてしまって、明日は分からないのだから、今を精一杯生きなければならない。
今は過去と未来、始まりと終わりをつないでいる凝縮された
一点。
茶室でのこのお茶を飲む瞬間が人生のすべてであると。
この瞬間が幸せなら、人生は幸せ。
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今この瞬間が今を生きることのすべてであるなら、
例えば、スマホの手を止めて、目の前の人の話に耳を傾けることだって、
今を生きることになるということですね。
反省です・・。
美人の条件
「女は、女に生まれるのではない。女になるのだ」と言ったのは、ボーヴォワールです。
なるほど。それでは、
「美人は、美人に生まれるのではない。美人になるのだ」とも
言い換えることができます。
女性は恋をすると美しくなると、よくいわれます。
「もっと綺麗になりたい」という意識がその人を磨き、輝かせてくれますね。
シニアの女性たちも、今よりももっと綺麗になりたいと思っています。
美への関心は年齢には関係ないようです。
美人の条件は、上品でエレガントで知的であること。
センスも大切なポイントです。
また、その場に応じた話し方も大事です。
所作はゆったりと自然に丁寧に。
がさつな私にはできない・・なんて思わずに、イメージを脳に
インプットしてやってみましょう。
いつの間にかできるようになっているはずですよ。
さらに心清らかであれば、輝きを増すことができます。
そんな女性になりたいものです。
ほんとうのお色気とは
楠本憲吉が『おんな歳時記』で「女性の色気」について語っています。
「色気」とは隠すこと、覆うこと、閉ざすことだというのです。
着物というのは、まさにそのとおりだと思います。
襟足のほつれ毛、
赤いけだし、
ちらりと見えるくるぶしなど、思い浮かびます。
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「色気の本質」はと問われれば、こう語ります。
第一に、清潔であること、
第二に、母性的な思いやりと優しさであること、
第三に、微笑み、
最後に、言葉のTPOを心得ること。
この四つがそろったとき、言葉ではなく、外にお色気として漂い出るのではないかということです。
たしかに、これは女性としての美しさでもあります。
ほんとうのお色気を醸し出す人というのは、素敵な女性という
ことでしょうか。
「喫茶去 (きっさこ)」は
お茶の席で使われる禅語「喫茶去 (きっさこ)」。
禅僧趙州の言葉です。
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時々床の間のお軸で、この言葉を見ることがあります。
「まあ、お茶でも飲もう」と、
忙しければ忙しいほど、そこで深呼吸をして、
まず一服のお茶を飲むことの大切さを語っているのですね。
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その時ふわっと暖かい気持ちになり、活力が蘇り、前に進む気持ちになるものです。
どうぞリラックスしてくださいと、
もてなす側の相手に対する深い思いやりの心の表れなのですね。
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手紙でお礼の気持ちを
以前仕事で、
外国からくる司法文書をたくさん目にする機会がありました。
そこには、封蝋(ふうろう)に印璽(いんじ)という
差出人を証明するスタンプが押印されていました。
西洋の香りが漂ってくるようでした。
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日常の生活の中で、素敵なお手紙をいただくと、とっても嬉しくなりますね。
昨今はメールのやり取りが増えて、手紙を贈るということが
少なくなりました。
しかも、手書きではなくて、パソコンで作って印刷していまっています。
たまには筆ペンで、せめて封筒の宛名書きだけでもと思います。
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その手紙の格によって、頭語と結語の組み合わせが変わります。
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頭語が「謹啓」なら結語は「敬白」。
一段格を下げれば、「拝啓」と「敬具」。
さらに一段下げれば、「前略」と「草々」。
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文書や手紙は格が上がるほど、上質の紙を使ったり、
使う言葉も変わったりしますが、
時には、手紙でお礼の気持ちを贈りたいものですね。
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抹茶の由来とその効用
おはようございます。
昔は丁稚奉公の丁稚さんが、朝、滋養と強壮、眠気を覚ますために抹茶を飲んで
働いたという話を聞いたことがあります。
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もともと「抹茶を飲む」というのは、
禅僧が修行中眠気を覚ますために大切なものとされていたようです。
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日本に初めて抹茶を取り入れたのは、禅僧の栄西(1141~1215)でした。
27歳のときに宋に渡った栄西は、そのときたった50日しか滞在することができなかったそうです。
その後、禅の奥義を極めたく、4年後にインドに向けて船出しました。
ところが、船は宋に着いたため、そのまま4年間、宋に滞在したのです。
そして、禅の教義を学び、手には抹茶を携えて帰国しました。
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人一倍修業熱心だった栄西は、抹茶が修業には不可欠だと思っていたのですね。
帰国後、佐賀県背振山に茶の種をまきました。
その地名の石上(いわがみ)にちなんで、「石上茶」と呼ばれたのです。
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思いというのは、ちゃんと次の世代に受け継がれていくものですね。
栄西の思いをしっかりと受け止めたのは、明恵上人でした。
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栄西から茶の種を贈られた明恵は、それ以後、日本国内にこの茶の種を広めていったのです。
京都の仁和寺、奈良、三重、静岡などにも植えられ、全国的に茶の栽培が盛んになっていきました。
足利義満将軍は、ことのほか茶の湯にも熱心で、
「宇治茶」は、義満将軍のおかげで本場京都での名声を高くしていったのです。
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その後、大名、武士の間で茶の湯が盛んに行われるようになってなっていきましたね。
更に、武士の喫茶の習慣が次第に町人や農民にまで広まっていきました。
農民の茶寄り合いでも茶会を開くようにまでなっていったということです。
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元々、抹茶は眠気を覚まし、滋養と強壮剤としての役目をしていたのですね。
今度、6月8日の「浴衣のたしな美」講座でも、中間に抹茶を飲むコーナーを
もうけました。
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書家の林拓鶯さんのお話を聞きながら、味わい深いお茶をいただきたいと思っています。
よろしければ、どうぞご参加ください。
本日もお読みくださいまして、ありがとうございました。
佳き一日をお過ごしくださいませ。
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“浴衣のたしな美”講座
6月8日は、書家林拓鶯さんのお話があります。
7月7日の”浴衣のたしな美”講座は
若々しく見えるポーズとメイク、
和食のテーブルマナーなどを行います。
“和のたしな美塾” 講座。
6月20日は、
江戸庶民の生活術に学ぶ「環境に優しいエコな生活術」
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