楠本憲吉が『おんな歳時記』で「女性の色気」について語っています。
「色気」とは隠すこと、覆うこと、閉ざすことだというのです。
着物というのは、まさにそのとおりだと思います。
襟足のほつれ毛、
赤いけだし、
ちらりと見えるくるぶしなど、思い浮かびます。
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「色気の本質」はと問われれば、こう語ります。
第一に、清潔であること、
第二に、母性的な思いやりと優しさであること、
第三に、微笑み、
最後に、言葉のTPOを心得ること。
この四つがそろったとき、言葉ではなく、外にお色気として漂い出るのではないかということです。
たしかに、これは女性としての美しさでもあります。
ほんとうのお色気を醸し出す人というのは、素敵な女性という
ことでしょうか。