和のこころ
May 20, 2016

日本の神様6「伊邪那岐命」

皆様、おはようございます。

いよいよ私たちにおなじみの神様の登場です。

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「神代七代」の最後に現れた二柱の神々、

男神と女神として初めてこの世に現れたのが

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)です。

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彼らは夫婦となって、日本列島の八つの島を生み(「国生み」)、

次に荒涼としたこの日本列島の大地を豊かにするために、

海、山、水、土、風、木、穀物などの自然の神々を

次々と生んでいきました(「神生み」)。

35柱もの神々を生んだのです。

彼らは大地を農耕に適した肥沃な土地に創り上げていきました。

日本国は「豊葦原の瑞穂の国」と呼ばれていますね。

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『古事記』『日本書紀』には、我が国のことを

「大八州(おおやしま)」

「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」

「葦原中国(あしはらのなかつくに)」

などと呼んでいたと書かれています。

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「豊葦原の瑞穂の国」とは、

水が豊富でみずみずしい稲穂が実る国という意味なのです。

それは彼らが万物を生成したおかげなのですね。

この素晴らしい我が国の大自然を大切にしていくのが私たちの使命でもあります。

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 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、すべての人が持っている男性性の象徴であるといいます。

人類を含む生き物の多くは、男性性と女性性の融合で成り立っています。

光と闇、男性と女性、陰と陽など、二つの両極があって、これがバランスよく調和されて、

万物が成り立っているとも言えます。

互いを尊重し合うことは互いを生かすことでもあり、

それが進化していくことでもありますね。

(写真:ウィキペディアより)
「天瓊を以て滄海を探るの図」(小林永濯 画)

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伊邪那岐命が祀られている神社

多賀大社(滋賀県犬上郡)
伊弉諾神宮(兵庫県淡路市)など

 

May 19, 2016

日本の神様5「国之常立神」

【日本の神様5

皆様、おはようございます。

今まで登場してきた神々五神を神五柱(いつはしら)と呼びます。

天地が現れて早い時期に成った特別な神様たちということで、別天神(ことあまつかみ)ともいわれます。

『古事記』では、次に登場する神々の時代を「神代七代」と呼びます。

その最初に現れたのが「国之常立神(くにのとこたちのかみ)」です。

国土がまだどろどろの状態の中で人間が住む大地を創った神です。

国之常立神は、国土がまだ混沌としている状態のときに登場し、

泥土を凝集させて生命力(神霊)が宿る大地を形成したとされています。

この大地の上で人間は生きて、さまざまな経験を積み重ねていきます。

この大地は私たち人間が魂の旅をする場所ですね。

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「神様カード」によれば、我を忘れて役を演じることに没頭してしまっている私たちを、

国之常立神(くにのとこたちのかみ)は笑って、気づかせてくれるといいます。

大地の上で色々な役を演じていることを忘れ、

その役そのものを自分だと思い込んで生きているのが私たちです。

舞台から客席に降りて、無心になって自分を客観視してみましょう。

日々背負っている重荷を下ろし、身も心も軽くなりましょう。

無垢な心に戻った時、

今までとは違う次元へ上昇するチャンスが到来します。

私たちは無限の可能性を持っているのですもの。

次のステップへと次元上昇しましょう。

夕陽

 

May 15, 2016

日本の神様4「天之常立神」

【日本の神様4】

皆様、おはようございます。

地球はその初め、大地はまだ若く、どろどろとした形にならない脂のような状態でした。

高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神(かみむすび)が現れた後、

葦の芽のように伸びてきたものの中から、また二柱の神様が現れます。

宇摩志阿斯詞備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)と

天之常立神(あめのとこたちのかみ)です。

天之常立神(あめのとこたちのかみ)は、初めて物理的なエネルギーを持って姿を現しました。

いよいよこの地球という世界が展開し、繰り広げられていきます。

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この宇宙は、見えるものと見えざるもの、陰と陽、光と闇、男と女というふうに

二極のもので全てが出来上がっています。

今までの見えざる世界から姿が見える世界へと変容を遂げたのですね。

Peaceful background - blue sky, bright sun, heaven

Peaceful background – blue sky, bright sun, heaven

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天之常立神(あめのとこたちのかみ)というのは、

「神様カード」によれば、この世界でただ一人唯一無二の自分を、

人生という舞台の上で表現する時といいます。

見えざるものから見えるものへの変容。

それは、常日頃、何を思うか、どんなことをしてみたいか、自分が本当に幸せと感じることは何か、

この世に生まれてきて本当にしたかったなあと思うことはどんなことか・・・、

それが人には見えざるものですが、自分にとっては大変重要なことです。

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次に、思いを形にすること。

現実の執着やこだわりを捨てて、思う存分にやってみたいことにチャレンジしましょう。

そうすれば、形になって表れていきます。

思い、そして、チャレンジと行動。

この世に生まれてきた尊い命を、思う存分使い、楽しみましょう。

富士山

 

May 14, 2016

日本の神様3「高御産巣日神」「神産巣日神」

【日本の神様3

皆様、おはようございます。

私たちが住むこの地球を宇宙から見ると、

美しくて、まるで奇跡のような存在だといいます。

この地球を人類が我が物顔で私的に所有し、破壊し尽くしている様子を見て、

地球をつくってきた神々~私たちの祖先~はどんな思いで見ているのでしょうか。

一粒の水滴に全宇宙が宿っていると、

空海は言っていたそうです。

一粒の水滴が全宇宙なら、私たちの一人一人の命はどれほどの重みがあることでしょう。

互いの命を奪い殺戮し、この世界を征服してきた人類の歴史に、

神々は深い悲しみを抱いてきたことでしょう。

P1170240

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さて、地球の創成期はどんな様子だったのでしょうか。

地球はその初め、大地はまだ若く、水に浮く脂のようで、くらげのように漂い、

しっかりと固まっていませんでした。

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「古事記」によれば、天地(あめつち)が初めて地球に現れたとき、

三柱の神々が現われましたと。

最初に高天原の降り立ったのは、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)であり、

その後、二柱、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神(かみむすび)が

成り出でたといいます。

高御産巣日神(たかみむすびのかみ)は、政治的な神、天皇の系譜へとつながり、

神産巣日神(かみむすび)は、穀物の女神、出雲の守り神へとつながっていきます。

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二柱は「むすひ(産巣)」という生成を司る神々です。

「神様カード」では、自分の本質に目覚め、生まれ変わる時といいます。

自分という存在は、今現実の世界の中である役割を演じているに過ぎません。

本当の自分の本質を知った時、人は自分さえも震えるほどの驚きを経験するといいます。

今生で幾重にも身にまとってきた固定観念という鎧かぶとを捨てていきましょう。

心素直に、穏やかに、大いなるものに身を委ねていきましょう。

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赤子のような無垢な自分に戻っていくことこそ、自分が生まれ変われる時です。

全てをそのまま受容できる、いいも悪いも超えた命の輝きを認め合える自分に。

この二柱の「むすひ(産巣)」とは、そんな生き方を教えてくれているように思います。

今日から新しいことを始めたら、きっとうまくいきますね。

すべては完璧、大成就です。

地球

 

May 9, 2016

日本の神様2「天之御中主神」

【日本の神様2

皆様、おはようございます。

日本最古の歴史書「古事記」。

天皇統治の由来と王権による国家発展の歴史を説いています。

最初に登場する神、しかも一度きり。

その名は、宇宙神 天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)。

神様2

 

「古事記」では、神が現れるときには「成った」という表現を使っています。

時空の揺らぎから宇宙が「成った」とい現代の物理学理論と同じような表現をしているのが面白いですね。

古代の日本人は今のような宇宙観を抱いていたのでしょうか。

もしかしたら、今よりも優れた感性を持っていたのかもしれませんね。

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高天原に成りいでた神、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)。

宇宙の創造そのもの、宇宙の中心に座す神様です。

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「神様カード」では、変容の時といいます。

「変容」とは、今まで見えなかったもの、感じなかったものに気づくということ。

風に揺れる八重桜の花びら。

今まで感じなかった、この繊細で美しい色、形、しなやかさ・・・。

全てが宇宙と一体・・・

宇宙を神と例えるならば、全てが神が創りたもうたもの。

それを感じて感動している自分も宇宙と一体で生きている・・・

私たちもこの宇宙と同じ・・・

同じエネルギーを持っているのです。

何も恐れることはないのです。

いつも宇宙神である「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」と

一体であるのです。

私は宇宙そのもの。

神の創りたもうた尊い器。

そう感じることができるのが「変容の時」。

素晴らしい自分に感謝を捧げましょう。

さあ、今日も愛と感謝いっぱいに。

P1170253

 

Dec 29, 2015

日本の神様1〜もっと知りたい日本の神様のこと〜

日本の山海草木、すべてに神が宿ると信じられてきた日本の国。

八百万の神々を祀る大自然と調和して生きてきた日本の人々。

目には見えない大いなる力で私たちを守ってくださっていると信じてきました。

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今年12月4日に父が他界しました。

何とも言えないやりきれない思いが募る中、

ふと父が育て愛した庭の草木、砂利、枯れ草の一つ一つに、

父がいる〜!

そう感じたのです。

肉体は無くなってしまったけれども、

精霊というか、エネルギーというか、

何かが今までとは違う。

何かが宿っていることに気がつきました。

肉体はこの世から消えても、父の思いがしっかりとここには生きていることを知りました。

昔の人はよく知っていたのですね。

人は死ぬと自然に還っていくのだということを。

そしてそれが山海草木に宿る神であり、ご先祖様であるということを。

実は大いなるものに守られながら、

いつも共に生きているということを。

肉体とは小さな存在ですけれども、肉体を離れた時、

大きな大きな存在に立ち戻っていきながら、私たちを守ってくれているのですね。

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もっともっと日本の神様のことを知りたいと思います。

「日本の神様カード」を手掛かりにしながら、

一柱一柱の神意を紐解いていきましょう。

どうぞよろしくお願いいたします。

神様1伊勢神宮

 

Nov 30, 2014

江戸紅葉狩りの名所〜海晏寺

江戸の紅葉といえば、南の品川鮫洲の「海晏寺(かいあんじ)」が有名どころの
一つだったようです。

 

海晏寺は鎌倉時代、執権北条時頼によって創建された(1251年)といいます。

その後衰退していた寺を徳川家康が江戸入府(1590年)後に再興させ、江戸時代は徳川家の庇護を受けました。

黒茶屋31

 

海晏寺は、品川沖で上がった大きな鮫(さめ)の腹の中から観音像が発見され、それを安置するために創建されたという由緒をもっています。

 

鮫洲(さめず)という地名もこの鮫からきているのだそうです。

 

このお寺はかなり広さがあり、山あり泉ありと、とても立派なもので、紅葉も晩秋になると庭一面がまるで錦繍(きんしゅう)を広げたようだったといいます。

黒茶屋26

 

山々も海も夕日が照るころには紅一色に染まるほどの美しさだったそうです。

だれしもが酔いしれた紅葉の名所でした。

 

ところが、明治初期に伐採され、関東大震災や空襲で無くなってしまったというのですから、

とても残念なことをしましたね。

黒茶屋6

写真:あきる野市にて
岡本好美さん撮影

 

 

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Oct 9, 2014

和のこころと脳の働き

日本人は大自然と共に「一つの大きな命」として調和する民族だったということを書きましたが、

(「サムシンググレート」
http://blog.derivejapan.com/japanese-heart/something-great/  )

日本人は、右脳や左脳の働きにおいても、西洋人と比べて独特の働きをするという
ことです。

例えば、風の音、虫の音、川のせせらぎなど、左脳でとらえているのです。

西洋人は音全般を右脳でとらえ、雨や風、動物や鳥の鳴き声なども雑音として右脳で扱うということです。

日本では、「風」一つとっても、いろんな名前をつけていること、虫の音も鈴虫、松虫、クツワムシなど、ああ、面白い、虫の声と、音の違いを聞き分けることも、脳の働きなのですね。

だから、自然界の音をわびさびの世界に取り入れることができる感性が生まれるの
ですね。

大自然と調和して生きることが「一つの大きな命」と自然に感じられるのも、日本人

独特の脳の働きと感性が基盤にあるからではないでしょうか。

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安国寺ドウダンツツジの紅葉

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Oct 7, 2014

和のこころ〜大自然との一つの大きな命

日本人は大自然と共に「一つの大きな命」として調和する民族でした。

しかし、いつの間にか、現代は科学技術の力で人間本位の快適さのみを追求し、

私たちを生かし恩恵を与えてくれる「目に見えないもの」に思いを馳せること、

「祈る」ことを忘れ去ってしまいました。

現在、「祈り」は、欧米では最先端の研究分野として、医療や医学の分野でその効果が報告されているそうです。

日本でも研究されていくことを期待したいですね。

奥秩父

DNA解明の世界的権威、筑波大学の村上名誉教授が言います。

教授は長年遺伝子という極小単位の精緻で絶妙なる存在と機能を目の当たりにして
きました。

そこには、人智をはるかに超えた叡智を感じ、

目には見えないけれども「大いなる何か」=「 サムシンググレート 」

確実に存在することを実感してきたそうです。

そして、その「大いなる何か」=「 サムシンググレート 」に

畏敬の念や祈りを捧げるようになったそうです。

大自然と共に「一つの大きな命」「一つの宇宙」として調和して生きてきた先人たち

のように、今一度、現代人は本来の生きる立ち位置に戻っていきたいですね。

 

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Sep 26, 2014

心のダイエット「断捨離」

「断捨離(だんしゃり)」という言葉、大分流行しましたね。

江戸時代は完璧なエコ社会だったといわれています。

貧しさゆえに工夫やアイディアをフルに活用していたのですね。

日本の言葉「もったいない」を、ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんが提唱し、世界中に広まりました。

はたして現代人はどこまでそれを実行しているのやら・・。

「もったいない」は元々は仏教用語でした。

これは「不都合だ」とか「かたじけない」の意味だったようですが、

現代では「ものの価値を十分活かされておらず、無駄になってしまっている状態」に変わってきました。

現代は「断捨離」といわれるほど、あふれたものを整理するために大変な状態になっていますね。

「断捨離」は、部屋の整理整頓と共に、ものへの執着から解放され、身軽で快適な
人生を手に入れようという考え方も根底にあります。

ものの整理整頓をすると、心もスッキリします。

ものの整理整頓は、心のダイエットにもなりますね。

身の回りのものを少しずつ毎日整理していこうと思うのですが、現実にはなかなか
思うようにいきません。

お客様がお見えになるときが絶好のチャンスですが、できれば日々行っていきたいものです。

今日も心もスッキリ、ダイエット。

佳い一日を過ごしましょう。

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10月にも行います。

ホームページをご覧くださいね。

美しい所作を身につける”和のたしな美”講座

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コスモスと光

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