奥日光 中禅寺湖〜日光1〜
今日光の中禅寺湖湖畔に来ています。
特急スペーシアで、東京から2時間足らずで到着するここ日光。
朝夕だけではなく、とにかく涼しいですね。
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いつもそうなのですが、日光の山並み、森林が見えてくると、圧倒的な迫力を感じます。
この聖なる霊気のような、気の素晴らしさ。何とも形容しがたいものがあります。
中禅寺湖の西の端にある、美しい浜辺「千手が浜」。
千の手を持つとされる観音菩薩に由来します。
日光開山の祖・勝道上人が難行苦行の末、17年も歳月をかけて男体山の登頂を果たしました(782年、桓武天皇の頃)。
そして美しい中禅寺湖の浜辺「千手が浜」で勝道上人が観音菩薩を感得して、「仏の浄土を見た」と言ったそうです。
ここに「観音の浄土」をつくらなければならないという思いから、勝道上人は日光を観音の聖地として開山したと言われて、今日に至っています。
男体山(二荒山・ふたらさん)登拝の大祭は、7月31日から8月7日までです。
良縁地蔵
鎌倉の長谷寺で「良縁成就」のお地蔵様に出会いました。
ここは紫陽花のお寺として有名ですね。
あらゆる人間関係においても、同じことが言えますね。
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密教では、愛染明王(あいぜんみょうおう)をお祀りして、あらゆる良縁を結び、悪しき因縁は切るというお祈りをします。
愛染明王は、頭に獅子冠をかぶり、髪を逆立て、三目で、牙をむき出して口をカッと開き6本の腕を持った恐ろしい姿の忿怒(ふんぬ)尊です。
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愛染という名前のとおり、愛情・情欲をつかさどり、愛欲貪染をそのまま浄菩提心(悟りの心)にかえる力をもち、煩悩即菩提を象徴した明王です。
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人間にはさまざまな欲望がありますが、この欲望は人間には滅亡へとかりたてる力を持つとともに、時には生きて行くうえでの活力源となり、より多くのものを可能にし、高める力を持っています。
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この両刃の剣である力強い欲望の工ネルギーを、悟りを求め自らを高めようとする積極的なエネルギーに浄化しようというのが愛染明王の教えです。
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この愛染明王は、弘法大師によって日本に伝えられたそうです。
愛情などの敬愛を祈るほか、息災・増益・調伏を祈る本尊として、特に鎌倉時代以降に広く信仰されるようになりました。
おん まからぎゃ ばぞろ しゅにしゃ ばざら さとば
じゃく うん ばん こく
風鈴・・・虫の声
そんな時、目にも耳にも涼しげな風鈴やシダの根茎を丸めた忍玉(しのぶだま)に風鈴をつけた釣り忍。
この音色、心地の良いものですね。
家の軒や窓に吊るすと、風が通るたびに涼しく鳴りますね。
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金属製のものはその音色によって、「鈴虫」「松虫」などと呼ばれます。
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ところで、『虫の声』という唱歌がありますが、そこで五つの虫(松虫、鈴虫、コオロギ、ウマオイ、くつわ虫)が登場します。
ちんちろ ちんちろ ちんちろりん………
りんりんりんりん りいんりん………
日本人は、鈴虫でも松虫でも自然に音を聞き分けていますよね。
三味線でも表現するほどです。
西洋の人は日本人のように虫の音を聴き分けることができないと聞いたことがあります。
虫が奏でる音を聴き分けて、音楽にまでしてしまうのは日本人の微細な音や空気に対する感性なのでしょうか。
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角田忠信氏の「日本人の脳」という本によると、日本人の脳は、この風鈴、鳥の声、虫の音、せせらぎの音、風の音などを、
多くの外国人にとっては、雑音としか聞こえないのに、日本人には心地よい音に聞こえるといわれるそうです。
更に、日本人は、色々な音を言語として認識しているそうです。
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そんなことを思いながら、今日も涼やかな風鈴の音色が何処かで聞こえたら、耳を澄ませてみてください。
ちょっと涼やかになれることと思います。
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