和のたしな美ぶろぐ
May 23, 2017

5/23 美と若さのための足ゆび健康講座

本日は、 足形と履物の研究家でいらっしゃる漆山 義則 講師ご指導による足ゆび健康講座を行いました。

いつも漆山講師お手製のパネルをご用意され、分かりやすく説明くださいます。
今回もやさしい言葉で表現した新しいパネルで、楽しくお話いただきました。

「日本人はつま先から」「つま先に力がなければならない」など、また原点に戻るお言葉でした。
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皆さんも、足ゆびの大切さを是非認識してくださいね。
お茶のお稽古での立ち座りも、足ゆびの強さです。
何よりも、全身の血行を促し、肌つやが良くなるということですので、これは見逃せませんね。
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☆古い着物から布草履を作ってみたい方、
かねがね漆山講師にお願いしていましたが、いよいよ実現しそうです。
ご一緒に作ってみませんか。

次回講座日など、追ってお知らせいたします。

 

Apr 26, 2017

4/26 リメイク講座〜「ご祝儀袋入れ」「兜」

仁後圭音子講師、今日はありがとうございました。
お世話になりました。いろいろな製作のご指導、お疲れ様でした。

本日ご参加くださいました皆様、
どうもありがとうございました。

岡本さんからのおはぎと柏餅、美味しかったですね〜!
ごちそうさまでした。
田中さん、体調が回復されて、月島までおいでくださり、ありがとうございました。

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今日は、3人がご祝儀袋入れを製作、
お一人が三角と兜を製作しました。

それぞれ、立派に素晴らしい作品に仕上がりました。
(パチパチパチ♪)

写真をご覧くださいませ。

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「兜」
端午の節句にちなんで、男の子が元気で勇猛果敢に育ちますようにとの願いを込めています。

「三角、三角火打(さんかくひうち)」
昔、「薬袋」はすべての三角の形をしていたということです。
この「三角」の形に、病気に無縁でありますようにとの願いが込められています。
不運が起こらないように祈るお祓いとしての意味もあるのですね。

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仁後講師の吊るし雛も見事です。

いつか、このように吊るせる日がくることを願っています。

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次回は、5月31日(水)13:00〜15:30の予定です。

 

Mar 31, 2017

江戸の桜餅の始まりは

おはようございます。

 

「桜餅」の起源を見てみましょう。

 

江戸時代、五代将軍綱吉の時世、元禄4年(1691 )、

向島の長命寺の寺男として住み込みを始めた山本新六さん。

 

 

享保2年(1717)の八代将軍吉宗の時世になったころ、

(この年は、大岡越前守忠相が江戸南町奉行になった年です。)

長命寺で門番をしながら、毎日毎日向島堤の桜の落ち葉の掃除に手を焼いていたそうです。

この桜の葉っぱを何かに使えないものかと思案した挙げ句、考えついたのが桜の葉の塩漬けでした。

 

小麦粉を溶いて、薄い鉄板の上にのばして、白焼きを作り、

その中に小豆のこしあんを包んで二つ折りにして、

更にその上からこの塩漬けの葉で包みました。

 

これが「桜餅」として売られたのです。

 

錦絵江戸名所百人美人お豊さん

錦絵 江戸名所百人美人

描かれている娘は、初代新六の孫娘お豊さん。

 

 

 

1日700個以上売れたそうです。

お花見の時期だけで、一年分の収入を上げたといわれます。

 

その評判たるや、江戸中に広まったのですね。

 

将軍吉宗が隅田川堤や品川御殿山などに桜を植えさせましたから、庶民は隅田川堤は花見の宴をここで大いに楽しむことができました。

裏長屋の熊さん、はっつぁんも、ご近所総出で花見に隅田川堤まで出向いて楽しんだことでしょう。

 

 

桜餅

 

 

隅田川堤の桜を愛でながら、川に向って塩漬けの葉っぱにくるまれた桜餅を食べるのがおつなものとされました。

 

関西のもち米で作る俵型の「道明寺」と区別するために、

関東の桜餅として「長命寺桜もち」ともいわれます。

長命寺の桜餅

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道明寺

 

もうすぐ満開の桜を楽しめますね。

『和のたしな美塾』では、

3月31日と4月5日に、風流舟で味わう桜見の会を企画しています。

川面から眺める桜を堪能したいと思っています。

皆様も今日も佳き一日をお過ごしくださいませ。

 

 

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Feb 26, 2017

おもてなしの言葉8「しばしお待ちください」

「しばしお待ちください」

「しばしお待ちを」

相対的な時間のことを言いますが、

耳にする言葉ではありますが、なかなか普段は使わなくなりました。

この言葉は古くから使われてきた言葉のようです。

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天津風(あまつかぜ) 雲の通ひ路(かよひじ) 吹き閉ぢよ

   をとめの姿 しばしとどめむ

と、百人一首にあります。

古今和歌集におさめられた僧正遍照作の一首です。

天を吹く風よ、天女たちが帰っていく雲の中の通り道を吹き閉ざしてくれ。

乙女たちの美しい舞姿を、もうしばらく地上に留めておきたいのだ。

新嘗祭(にいなめさい)の翌日、

「豊明節会(とよのあかりのせちえ)」の宴の後に舞楽を舞う5人の公家の娘たちを天女に見立てているのです。

ああ、もうしばらくこの美しい乙女たちの舞姿をみていたいという思いですね。

 

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「しばし」という言葉がこの和歌が作られた平安時代の貞観11年(869)に使われています。

この時代から、今までずっと同じ意味で使われているのですね。

「しばしの別れ」

「しばし待て」

などちょっと古風な感じがしますが、

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お客様をお待たせしているとき、

「しばしお待ちください」

「しばしお待ちを」

結婚式場やパーティーの席上で、

「しばしご歓談くださいませ。」

 

なんて言えたら、慌ただしさの中にも古風な落ち着きを相手の方に感じさせますね。

時間の感覚はそれぞれ、その時々によって違うものですが、

じゃあ、少しお待ちしましょうか、という心和やかな心持ちになりますね。

ちょっと意識して使ってみてはいかがでしょうか。

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      (参考:高橋こうじ著『日本の大和言葉を美しく話す』)

 

Feb 23, 2017

おもてなしの言葉7「ことほぐ(言祝ぐ)」

「新郎新婦の前途を祝して、乾杯〜!」

「祝して」という言葉が私は大好きです。

ご祝儀舞踊の歌詞にも、この言葉がよく使われます。

 

日常に使いなれた言葉「祝う」をさらに高めた言葉が

「ことほぐ(言祝ぐ・寿ぐ)」です。

古代日本では、祝いの言葉を述べる事を「ことほぐ(言祝ぐ)」といい、

「こと」は「言」、「ほぐ」は動詞「祝く(ほく)」を意味します

これは、もともとは漢字の「寿詞や寿賀」に由来したもので、

「ことほぐ(言祝ぐ)」を「寿」の訓としましたので、

「言祝ぐ」とも「寿ぐ」とも書くようになったのです。

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この言葉には、

 言葉を口にすることによって、幸福を招き入れるという言霊思想が宿っています。

 

平安時代以降、「ことほく」から「寿ぐ・言祝ぐ(ことほぐ)」や「寿く(ことぶく)」ともいうようになり、

「ことぶく」の連用形が名詞化して「寿(ことぶき)」になったということです。

 

「ことほぐ(言祝ぐ・寿ぐ)」には、

 おめでたい言葉を口にすると、本当に幸せが訪れると、

そういう先人の思いが込められていたのです。

 

梅の花や河津桜は満開を迎えて、

「春の訪れを言祝ぐ」

結婚式で、新郎新婦に対して、

「ご結婚を言祝ぎ、舞をひとさし・・・」

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日本は発する言葉に特別の力があるとして、言葉を大切にしてきた国です。

美しい言葉、相手にも心地よい言葉、自分にもポジティブに語りかける言葉は

相手も自分も癒され、新たなエネルギーの交歓が生まれますね。

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この「ことほぐ(言祝ぐ・寿ぐ)」にも、

相手に対する末広がりの幸福や長寿が現実のものとして叶いますようにと願う、

そんな優しい思いが込められていることを覚えておいてくださいね。

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Feb 22, 2017

リメイク講座「吊るし雛」の「ほおずき」と「さるぼぼ」

【本日2/22 リメイク講座のご報告】

皆様、こんばんは。
いつもご覧いただき、またご参加いただきまして、
ありがとうございます。

講師の 仁後圭音子さん、ご準備とご指導をありがとうございました。
ご参加くださいました 岡本 好美さん、 高橋祐子さん、ありがとうございました。

本日は「ほおずき」と「さるぼぼ」を作りました。
みんなで一緒に作るのは、とても楽しいですね。

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さて、「吊るし雛」は裕福ではない江戸庶民が雛人形に替わるものとして我が子の健康と幸せを祈って作り始めたものです。

それぞれのパーツには、親の深い愛情が込められています。

「ほおずき」は、子どもや女性のお守りです。実や根に薬効があり、婦人病に悩まされないようにとの願いが込められています。また、「鬼灯」と書くように、ほおずきの灯りでこの世の闇を照らし、苦労をしないで生きていけるようにとの願いが込められています。

「さるぼぼ」は「猿っ子」のこと。
「ぼぼ」は飛騨弁で「赤ちゃん」のことを言い、「さるぼぼ」とは「猿の赤ちゃん」という意味になります。「猿」は「去る」にかけて、災いや病が去るという願いが込められています。

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同じ材料を使っても、それぞれの個性が出るものですね。
素敵な作品に仕上がりました。
自宅で作ろうと思ってもなかなかやれるものではないと、高橋さん。
仁後講師のお着物の生地でみんなお揃いの「ほおずき」が出来上がりましたね。本当に、今日はありがとうございました。
岡本さん、桜餅、美味しくいただきました。
皆さん、お疲れ様でした。

次回も楽しくチクチクしましょう。
ご興味のある方も、お気軽にご参加くださいね。
お待ちしております。

 

Feb 19, 2017

おもてなしの言葉6「ほんのお口汚しですが」

日本には謙遜の言葉がたくさんありますね。

この言葉もその一つです。

「ほんのお口汚しですが。」

今この言葉を使える人がいるでしょうか。

「お口汚し」というのは、口の中を汚すまずいものという意味ではなく、

口の中を汚すだけのほんのわずかな量ということです。

お土産を人様に差し上げるとき、

お酒の肴としておつまみを出すとき(大皿ではなく小皿料理)、

「ほんのお口汚しですが。」

と、使ってみたいですものね。

こういう言い方もありますね。

簡単に、「お口汚しですが。」

前回ご紹介した言葉、「お口に合いますかどうか・・・。」

そう言いながら、

大切な年長者や目上の方にお渡ししたら、

お口に合わないかもしれませんが、

どうぞ召し上がってくださいませ、

という謙遜を込めた表現になりますね。

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お着物を着て相手の方のお宅にお伺いする際、

座敷で風呂敷の包みを開いて、

相手の方に菓子折りをそっと差し出す時、

「ほんのお口汚しですが」と、ひと言。

そんな日本の古来の風習の光景が目に浮かびますね。

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同世代の友達に使うにはちょっと不向きかもしれません。

でも、知っておくと、いざという時には

さりげない奥ゆかしさを発揮できると思いますよ。

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謙遜、相手に対してへりくだるという心を大切にする風習が薄らいできている昨今です。

真心を伝える素直さ、相手の心遣いを理解する心のゆとり、

それはやはり日本人の美徳の一つだと思います。
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Feb 14, 2017

おもてなしの言葉5「お口に合いますかどうか」

皆様、おはようございます。

昭和の時代までは、女性は花嫁修行としてお茶にお花・・が必須といわれ、

人を家にお招きするのがごく普通のことでした。

現代はホテルなどの非日常の場所で集うことが多くなりましたね。

 

ですから、家庭にお客様をお招きして、手料理でおもてなしをする機会も少なくなりました。

 

「お口に合いますかどうか・・・」

 

そんな言葉もそういえばあったなあ~という程度で忘れ去られているように思います。

お客様の味覚に合うかどうかわかりませんが、

もてなす側としては、精一杯のご馳走をご用意いたしました。

 

目には見えませんが、下ごしらえにも心をくだきました。

その結果はいかがでしょうか。

お客様がどのように感じてくださるか、不安半分、緊張半分の心持ちです。

 

「お口に合いますかどうか・・・」

 

と、そんなシチュエーションで言われたら、

客人は、もし仮にそれが自分の好みの味ではなかったにせよ、

私のために用意してくださったのだなあと、

心から幸せな気持ちになります。

客人をもてなすご亭主の心配りにありがたいなあという思いにかられます。

まさにそれがお茶事の根本であるともいわれています。

「お口に合いますかどうか・・・」

 

何でもいいのです。

一品でも、心を込めて、手作りのものでお客様をお迎えしてみませんか。

 

 

 

Feb 11, 2017

新年会・そして4周年を迎えて

皆様、おはようございます。

おかげさまで、”和のたしな美塾”は今年2月で4周年を迎えました。

新年会を迎えると、今年も新たな年が始まるという清々しい思いになります。

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今年も和のたしな美庵での新年会を121日に開催させていただきました。

おかげさまで、今年の新年会も素晴らしい会になりました。
ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

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昨年は池波正太郎の『鬼平犯科帳』より新春にふさわしく江戸料理を、

料理家石川昭子さんをお招きして皆様にご堪能していただきましたが、

今年はアットホームな雰囲気の中で、落語家のお噺で初笑いをさせていただきました。

和のたしな美塾ではおなじみの橘ノ百圓師匠においでいただきまして、

「初天神」と「文違い」の二席をお楽しみいただきました。

 最近NHKの『超入門!落語THE MOVIE』も大変人気だそうですね。

人物や情景を想像しながら、江戸庶民の暮らしや文化に触れるのはまた楽しいひと時です。


お料理をご担当していただきましたのは、美と健康を大切にされておられる管理栄養士でもある総合美容家の峰順子先生、 清藤静香んほか。

美味しさで皆さんのお顔から笑みがこぼれっぱなしでした。

奥様とご一緒においでくださいました宮西宏幸さん

いい写真をたくさん撮ってくださったのは園田誠一郎さん。

裏方を担当してくださった 西辻恵美さん、 田中祥一さん。

皆様のご協力によって、とてもいい新年会になりました。

どうもありがとうございました。

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冒頭に申し上げましたように、

“和のたしな美塾はおかげさまで今年で4年目を迎えました。

アインシュタインが日本人に接し、

 我々は神に感謝する。

    我々に日本という

   尊い国をつくっておいてくれたことを

と語ったといいます。

日本人の特異な気質、調和を愛する心根こそ、

混迷する世界情勢の中でなお一層真価を発揮していくことと思います。


和のたしな美塾の活動には、

世界の安寧を願いながら、

天地自然の中で生かされていることへの感謝、

すべて命あるものとして共に生きていることを大切にしていく、

それが根底にあります。

その思いは当初から変わりません。

その思いは強くなっていくばかりです。

今年も皆様が命を輝かせてご活躍なさることをお祈りしております。

お時間がございましたら、是非遊びにおいでくださいませ。

 

Feb 1, 2017

おもてなしの言葉4「どうぞごゆるりと」

飲食店や喫茶店に入ってお茶を出された後、

「どうぞごゆるりと」とか、

「どうぞごゆっくり」と言われると、

ほっとする気持ちになりますね

日本語は不思議です。

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「ゆ」とつく言葉には、何かリラックス効果のある言葉がたくさんあります。

「ゆっくり」「ゆるやか」「ゆとり」「湯」など、

副交感神経を休めるような、そんな言葉がたくさん散りばめられています。

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そこに「ご」とか「お」をつけて日常の中で使っているのです。

「ごゆるりと」で、手足を伸ばしてくださいと、

「ごゆっくり」で、時間に制約はありませんよと、

そんな相手の思いが伝わってきますね。

どちらも、言われると嬉しくなる、致される言葉です。

お店が混雑していて接客にも大変だろうなあと思いながらも、

この言葉を耳にすると、ああ、しばらくここでくつろげるなあという気分になりますね。

言葉というのは、本当に不思議なものです。

自分でも、相手のために、早速今日から使ってみましょう。

相手の方もきっと癒されることでしょう。

現代人には、忙しいからこそ、より一層この言葉を使ってほしいものです。

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檜の桶(有料)_edited-1

 

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