和のたしな美ぶろぐ
Mar 16, 2014

謙虚さを大切に〜岩井重一弁護士〜

昨日、主催者(株)ZACの「最強天活塾セミナー」に参加してまいりました。

 

 

元東京弁護士会会長、元日弁連副会長の岩井重一さんのお言葉を伺って、

ああ、こういう弁護士さんなら相談してみたいなあと思わせる、さすがに素敵な方でした。

ご本人の40年のご経験。

そこには、ずっと変らずに持ち続けてこられた思いがあったのです。

 私は常に謙虚さを大切にしてきました。

 そう思っていると、すべてに対して感謝の気持ちになるのですよ。

 そして、私は相談者との距離感のない弁護士をいつも目指してきたのです。

 どんな職業でも尊いのです。お互いに尊い仕事をしているのです。

 自分を売り出そうとするんじゃなく、むしろそのままの自分を見てもらうのです。

 相手に対して、何をプレゼントできるのかを考えるのです。

 

弁護士として開業して1、2年目は顧問会社が5、6社だったのが、

10年後には100社になったのだそうです。

どうしてそんなに契約できたのですかと驚かれ、よく尋ねられたそうです。

 

法テラス(日本司法支援センター)という弁護士の司法支援システム(無料法律相談と裁判費用等の立替)も立ち上げられて、

無給で業務をされ、後進を育ててこられました。

無給でというのは、なかなかできるものではありませんよね。

手帳とペン

天職を探している若者に対して、

 仕事というのは尊いもの。お互いに認め合うこと。

 自分が取り組んでいる仕事に誇りをもつこと。

 自分を成長させるためには何が必要かを常に考え続けること。

 人様のお役に立っているのだという自負を持つこと。

 

そんなことを伝えておられました。

 

 

これは余談ですが、

弁護士さんは、法廷での尋問技術、話し方もとても重要です。

私もよく法廷に立ち会いながら、司法研修所でそういうことも教えるべきだと思ったこともあります。

岩井先生もご自分でプレゼンテーション能力や尋問技術を勉強されたそうです。

さすがです。

 

座右の銘は、

我以外みな我が師であるという、宮本武蔵に語らせた作家吉川英治の言葉です。

これからもすべてに対して感謝の気持ちを抱かれながら、歩んでいかれるのですね。

今後のご活躍も楽しみです。

 

それにしても、こういう弁護士さんなら、何かあったら相談したいと思わせる方でした。

 

 

 

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Mar 13, 2014

春やよい〜3月の異名とは

おはようございます。

3月の異名は「弥生(やよい)」といいますね。

 

すべての草木が、春の暖かい陽気に恵まれて、弥生(いやよ)い育つという意味があります。

 

 

049

 

「やよい」という言葉が使われた古い文書は、『日本書紀』だそうです。

神武天皇のところに出てきます。

 

乙卯年(きのとうのとし)春三月(やよい)

甲寅(きのえとら)朔(ついたち)己未(つちのとひつじ)、

場所を移って吉備の国に徒(うつ)り入り、

行館(かりみや)を起(つく)り以ちて居(いま)しき。

 

とあります。

ふう~、読むのが大変ですね。

 

 

3月も別名がこんなにあるのには驚きます。

 

花月

嘉月

桜月

蚕(さん)月

桃月

病(やまい)月

花津月

晩春

青草

桃緑

清明

穀雨

中和

花飛(かひ)

 

まだまだあります。

 

穀雨は穀物を育てる雨のこと。

清明は清々しく明るい空気が満ち満ちていること。

 

 

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奈良東大寺二月堂の「お水取り」の行法が昨日12日深夜(13日の午前1時半ごろ)行われました。

東大寺二月堂お水取りの記事はこちらです。

 

福井県の若狭の神宮寺の水が地下水路を通って東大寺の井戸に届くという伝説があります。

これについては、いつかまた・・。

 

 

「寒さ熱さもお水取り」といわれるそうです。

いよいよ暖かくなる兆しをぐっと感じますね。

 

観音様にお供えするのは「お香水」「閼伽(あか)」といわれています。

 

仏具や道場、身体を清めるための水であり、仏前にお供えする水のことです。

 

 

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水は祓い清めのために、古来から日本では使われてきました。

 

水が美味しくて、飲み水をお風呂にも使っている贅沢な国、日本。

 

水に感謝し、この弥生月の天地自然に感謝して、

今日も心豊かな一日を過ごしていきたいですね。

 

本日もお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

 

メジロ5

 

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“和のたしな美塾”講座のお申込みはこちらからどうぞ。

http://derivejapan.com

 

 

 

 

 

Mar 11, 2014

かけつけ三杯〜火事と喧嘩は江戸の花

おはようございます。

木蓮の 落ちくだけあり 寂光土 (川端茅舎)

 

はらはらと、白い木蓮の花びらが散っていくように、亡くなった方々も心穏やかな浄土に逝かれますように。

そういう思いが込められた句でしょうか。

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江戸時代、江戸の町は火事、地震、洪水、飢饉などの大災害や天災に遭遇しました。

地震といえば、幕末、ペリーの黒船来航後の安政江戸大地震(1855年)が挙げられます。

 

更に、冬場の坂東の空っ風にあおられて何度も火災にみまわれました。

特に大きな火事と言えば、ロンドン大火やローマ大火と並び世界三大大火の一つ、

明暦の大火(めいれきのたいか・1657年)が挙げられます。

明暦の大火
明暦の大火を描いた 戸火事図巻(田代幸春画、1814年)

 

大地震も大火事も一夜にして人生を一変させてしまうものです。

東日本大震災からはや三年。

復興や原発の対策について、もどかしさを感じている人も多いのではないでしょうか。

 

江戸の町では、その教訓を活かして、幕府も大店も寺社も士民が一丸となって災害に立ち向かい、

よりよい町づくりをしていくという自治の精神も生まれていきました。

 

「困ったときはお互いさま」を合言葉として、

「自分にできることはどんなに小さいことでもやろう」という気概も育っていったのです。

自分が人のお役に立っている、自分も人に生かされているということを実感として生きたのだと思うのです。

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「火事と喧嘩は江戸の花」という言葉は有名ですね。

それもそのはず。三年に一回は火事で焼け出されるという状況だったようです。

頻繁に起こる火事のために、江戸の商家の火事対策はよくされていたそうです。

火が出て見舞客が駆けつけてくると、酒食を用意しておいて、それをふるまったのです。

「かけつけ三杯」という言葉は、この江戸の火事場の習慣から生まれた言葉です。

 

「かけつけ三杯」

この言葉、今では宴会に遅れてきた人に、罰として続けざまにお酒を三杯飲ませるという意味で使われていますが、江戸の火事に由来があったのですね。

 

大火事にみまわれても、心の余裕を失わずに人々のお役に立とうとした心意気。

そして、助け合いや互助精神。大変な状況の中で、互いに命を尊んで生きて、生きて、生き抜いた。

火事場の馬鹿力とは、本当はそういうものなのでしょう。

 

 

本日もお読みくださいまして、ありがとうございました。

被災地で暮らす方々の幸せを祈りながら、今日は過ごしたい思います。

 

 

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Mar 4, 2014

今回"和のたしな美塾"講座に参加できなかった方へ

今回事情があって、
“和のたしな美塾” 講座にご参加できなかった方へ

 

“和のたしな美塾” 講座の第1回目に素晴らしい方々にご出席いただいて、この講座のスタートを飾っていただきました。
心から御礼を申し上げます。

 

 

日本のよさを日本の方々にも、外国の方々にも伝えていきたい。

東日本大震災で日本人の精神性に注目される以前から、そう思っていました。

日本人の心の特質を挙げるとすると、例えば、

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  調和を重んずる心。

  優しい心。

  強さ。

  丁寧さ。

  互いを敬い、へりくだる心。

  譲り合い、分かち合い、助け合いの心。

  言葉を超えたところに存在する相手とのコミュニケーション、以心伝心。

 

このような特質を持っている私たちが住む日本というのは、

心が穏やかに安らかになれる国なのだ、

豊かで優しくて調和に富んだ国なのだ、

ということを知っていただきたいと願っていたからです。

 

私のこのホームページやブログ、そして英語サイトには “Derivejapan”というタイトルを付けています。

この “Derivejapan”(ディライヴ・ジャパン)の” Derive”(ディライヴ)とは、

「物事には由来や起源があるのでそれを探っていく」

という意味があります。

「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」

つまり「温故知新」という含意があると思っています。

 

昔のことを紐解いて、学んだり深めていったりすることによって、

新しい道理や知識を得ることができます。

そこには先人たちの知恵がぎっしり詰まっています。

 

日本のこころを学び、深く知ることによって、

今生きているこの世界をもっと楽しく豊かで幸せに、

みんなが平和と感謝の心でよりよく生きていくことができると思っていました

 

詳しくは、ホームページをご覧くださいね。→ → こちらです。

 

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今回の講座にあたって

 

日本のこころ、精神性といっても、漠然としていますね。

ですから、Facebook でも投稿している中で、面白いと評判の江戸時代にスポットを

あてて学んでいこうと思いました。

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もしこの時代に私の母が生きていたら、もっとてきぱきと物事をこなして、

いきいきと生きていたのではないかなあという思いを込めて、

小冊子『江戸の女性が大切にしていた八つの知恵』も作成しました。

人はそれぞれいろんなものを背負って生きています。

詳細はこの冊子に書きました。

 

 

初講座7(水越さん)

今回ご出席くださった方々は、私がここに至るまで多大なるご支援をいただいて

きた方ばかりです。

 

出席された方のご感想

 

水越浩幸さん(メディカツ主宰)には、動画作成やUstream配信の技術などを、

水越さん

参加者の意識も高く、宮本さんのお話もとてもためになり、参加して良かったです。
江戸時代の価値観について、初めて知ることが多く、楽しい時間でした。
ケーキも美味しかったです!
最後の「幸あれ」の締めは素晴らしい!
冊子はぜひ出版してください。

 

 

岡本好美さん(ハワイアンヒーラー)には、ロミロミを通して心身ともに生き方の指針を、

yosimi

日本の文化は興味深いですね。知らないことがいっぱいで、もっと聞きたいと思いました。
私たちが知らない日本の大らかな暮らしぶりをもっと聞きたかったです。
人の生き方のエッセンス、本当の幸せって何だろうと考えさせられました。第二、第三の冊子を楽しみにしています。

 

 

高橋珠美さん(ブランディングデザイナー)には、自己のブランディングやロゴの作成、このWordPressによるホームページ作成を、

tamami

 

日本での生活、文化、日常の出来事、暮らし向きを見直し、思い出すきっかけとなりました。頂いた小冊子は、秀でたエッセイだと思いました。素晴らしいです。

 

 

 

水野千代子さん(「いざ鎌倉や」ほか主宰)には、女性起業家の草分けとして、知的なコンセプトを、

mizuno
田中優子さんや杉浦日向子さんに関心はあったのですが、集約して、しかもそれ以上に喜恵子さんのご体験やお勉強ぶりが加味されて、とても興味深く、また身につく内容でした。冊子は、知りたいことがきっちりと書かれていると思いました。しっかりと繰り返し読み返して、大切に保存していきたいと思っています。

 

 

 

余湖典美さん(女性の美をトータルに考えるグラントイーワンズやドイツデュッセルドルフ輸出入ほか)には、美の追求や、自己プロデュースの大切さを、

yoko
宮本さんの着物、日本舞踊ほか、冊子の内容など、どれも素晴らしい内容でした。あとは自分が実行できるようにしていきたいです。この冊子は、これまでの江戸文化や生活、知恵を結集した一冊ですね。 これからのバイブルとさせていただきます。

 

 

 

 

林洋子さん(もじクリニック代表には、書家として、女優として、進取性を取り入れた輝く生き方を、

hayashi

 

とても興味深く楽しむことはできました。特に日舞が美しく、また拝見したいです。冊子は内容がしっかりしているので、これからまた続編が楽しみです。

 

 

 

赤塚このみさん(みんなのチアリーダー「アッカー倶楽部」主宰)には、回りの人を応援して盛り上げるという温かい愛とパワーを、

konomi
今最も求められていることが日本の和のこころだと思います。喜恵子さんがされようとしていることを、今日本中にもっと早く広めていくべきだと思います。冊子は、とってもタイムリーです。今みんなが必要としていることが書かれていて、素晴らしいと思いました。

 

 

西弘子さん(美容矯正サロンNIshi 代表)には、しなやかに美しく生きるために女性に必要なことを、

nishi

 

何事もすべて人間関係ですので、江戸の気配りや人とのかかわり合いなど勉強になり、大変興味深く、楽しく過ごすことができました。踊りもとても素敵でした。

 

 

塙嘉吉さん(アド・ウイング代表)には、小冊子作成サポートと当日の写真撮影を。


それぞれの方々から、多くのことを学ばせていただいてきました。

 

そして、陰で応援してくださった皆様、
ことに、マッカイ清美さんのノマド講座でもたくさんの仲間に応援していただきました。
ありがとうございました。

 

素晴らしい方々に囲まれて

“和のたしな美塾” 講座 開講によせて

2月27日、素晴らしい方々に囲まれて、夢の実現を果たした講座でした。

たくさんの方に支えていただいてここまでこれました。

本当に、本当に、ありがとうございました。

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岡本好美さんからいただいた花束

日本文化や日本のこころを広めたいって、何をするの?

どうやって稼ぐの?

今の仕事、定年まで勤めていたほうがいいんじゃないの。

英語のホームページを作って、どうやってそれを仕事にするの?

そういう質問がいつも返ってきましたが、

私は、ただただ、元々私たちが持っている日本の愛の心を知っていただき、伝えたいという思いでいっぱいでした。

これが本当に自分がやりたかったことなのだと。

思いはつながっているし、つながっていくもの。

それは時空を超えて伝わっていくもの。

この世界が平和になっていくなら、それで本望。

地球が喜ぶことをしていれば、必ず応援してもらえる。

そう信じてきましたし、今もそう思っています。

 

 

 これからは私が少しずつお返しをしていく番ですね。

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今まで、人前では無言でする仕事でした・・。

 

日舞にしろ茶道にしろ、舞台の上や茶室でも、やはり同じように喋ることがほとんどありませんでした。

お話することには慣れていませんが、

これからも心が伝わるような、そういう講座を目指して、精進していきたいと思っています。

次回の講座にお申し込みくださっている皆様、どうもありがとうございます。

お待ちしていますね。

笑顔でお帰りいただけるように、精一杯やっていきたいと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

私には、今たくさんの夢があります。

 

2020年、ビッグな「和の祭典」をしたいと思っています。
日本大好きな日本人、外国人が大勢集って、和の催しをすることです。
日本人女性には着物で登場していただきたいのです。

“和のたしな美塾” から和のたしなみの達人や和のたしな美人をたくさんつくりたいと思っています。

日本の文化などを英語で学ぶ講座もつくります。
英語のサイト derivejapan.weebly.com で表現していることをテキストにして、
外国に行く際にはそれを持って外国で日本を紹介できるからです。

箪笥の中に眠っている古い着物や帯をアートに仕立てて、外国の方たちに、
見てもらいたいと思っています。
日本の繊細な芸術品を肌で感じてもらいたいのです。

私は日本人として日本のためになること、私にできるこれらのことを
是非実現したいと思っています。

皆さんの叱咤激励を参考にさせていただき、皆様にとっても、より良いものにしていきたいと思っています。

是非お力添えいただけませんか。

一緒に作り上げていきませんか。

和のこころよ 和の文化よ
世界の隅々まで広がれ〜!

 

お読みになってのご感想をお寄せください。

お寄せくださった方の中から抽選で7名様に

この小冊子をプレゼントさせていただきます!

 


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なお、ご感想をお書きいただくのとは別になりますが、

“和のたしな美塾”講座へのお申込みはこちらです。

 

 

 

 

 

 

Mar 2, 2014

東大寺「お水取り」から誕生した歌舞伎舞踊「韃陀(だったん)」

おはようございます。

 

あちらこちらで桃の節句を祝うお雛様の人形が飾られ、美しさにほんわかとした春を感じますね。

「桃の節句」。この言葉を聞いただけでも、心が浮き立ちますね。

 

草木がいよいよ生い茂る弥生月。

今月もどうぞよろしくお願いします。

 

菜の花黄色 2

 

奈良東大寺の「お水取り(修二会)」といわれる行事が3月1日から14日まで、二月堂本堂で行われています。

 

「奈良のお水取りが終わると春がくる」と、関西の方々にとって、この「修二会」は春を迎える行事なのですね。

 

「修二会」は752年から千二百五十年以上にわたって行われ、一度も絶えることがなかったという法会です。

 

「十一面悔過(じゅういちめんけか)」という行が行われます。

 

二月堂本尊である十一面観音菩薩に、万民に代わって、僧侶が懺悔の行を勤め、

天下泰平や五穀豊穣万民の平安を祈願するものです。

 

神道、仏教、民間信仰が入り交じっているような感がしますね。

DVC00102      十一面観音の須弥壇を飾る和紙の良弁椿の花拵え(はなごしらえ)

.

 

「お水取り」の儀式では、13日午前1時半ごろ、井戸から汲み上げる「お香水(こうずい)」を供えるのだそうです。

 

「お松明(たいまつ)」は練行衆が宿所から二月堂に上堂するときに足下を照らす道明かりです。

満行に行われる「韃陀(だったん)」は、行のクライマックスで、参詣者も沸き上がるのです。

このとき、松明の火の粉をかぶると厄を祓い、無病息災を得ると言われています。

よくテレビのニュースでも見かける場面ですね。

 

.

 

この満行に行われる「韃陀(だったん)」

大松明を抱える練行衆とお香水の器を抱える練行衆が向かい合って走り、飛び跳ねるというクライマックスを見た、先代の尾上松緑さんが「お水取りを舞踊化したい」という思いから発案したのが、

歌舞伎舞踊の「韃陀(だったん)」です。

 

この舞踊、テレビでちらりと白黒の映像が放映されたときには、本当に鳥肌が立ちました。

どうしても生の舞台を見たくて、京都の南座で見たときには、感動しました。

 

主人公の僧侶集慶と、“煩悩”の象徴として登場するこの青衣(しょうえ)の女人(にょにん)。

“荒行に疲れた集慶の心の幻影”として女人を捉え、青衣は“煩悩”の象徴。

ストーリーについては、東大寺に伝わる文書をヒントにして創作されたということです。

 

幻想的な雰囲気と艶やかな情感。

クライマックスの、集慶が大勢の練行衆と共に見せるダイナミックな群舞は圧巻です。

 

一度是非ご覧くださいね。

 

 

本日もお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

素晴らしい弥生月をお過ごしになられますように。

今月も幸あれ。

 

 

メジロ1

 

Mar 1, 2014

素晴らしい方々に囲まれて

“和のたしな美塾” 講座 開講によせて

2月27日、素晴らしい方々に囲まれて、夢の実現を果たした講座でした。

たくさんの方に支えていただいてここまでこれました。

本当に、本当に、ありがとうございました。

 

IMG_0747

 

 

日本文化や日本のこころを広めたいって、何をするの?

英語のホームページを作って、どうやってそれを仕事にするの?

そういう質問がいつも返ってきましたが、

私は、ただただ伝えたいという思いでいっぱいでした。

 

日本のよさを日本の方々にも、外国の方々にも伝えていきたい。

東日本大震災で日本人の精神性に注目される以前から、そう思っていました。

日本人の心の特質を挙げるとすると、例えば、

  調和を重んずる心。

  優しい心。

  強さ。

  丁寧さ。

  細やかさ。

  互いを敬い、へりくだる心。

     譲り合い、分かち合い、助け合いの心。

     言葉を超えたところに存在する相手とのコミュニケーション、以心伝心。

 

 

 

日本というのは、心が穏やかに安らかになれる国なのだ、

豊かで優しくて調和に富んだ国なのだ

ということを知っていただきたいと願っていたからです。

 

 

“Derivejapan”(ディライヴ・ジャパン)の”Derive”(ディライヴ)とは、

 

「物事には由来や起源があるのでそれを探っていく」

という意味があります。

「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」、

つまり「温故知新」という含意があると思っています。

 

昔のことを紐解いて、学んだり深めていったりすることによって、

新しい道理や知識を得ることができます。

そこには先人たちの知恵がぎっしり詰まっています。

 

日本のこころを学び、深く知ることによって、
今生きているこの世界をもっと豊かで幸せに、
みんなが平和と感謝の心でよりよく生きていくことができると思っていました。

 

 

詳しくは、ホームページをご覧くださいね。→ こちらです。

 

P1100975            岡本好美さんからいただいた花束

 

今回の講座にあたって

日本のこころ、精神性といっても、漠然としていますね。

ですから、Facebookでも投稿している中で、面白いと評判の江戸時代にスポットをあてて学ぼうと思いました。

IMG_0448

 

もしこの時代に私の母が生きていたら、もっとてきぱきと物事をこなして、
いきいきと生きていたのではないかなあという思いを込めて、

小冊子『江戸の女性が大切にしていた八つの知恵』も作成しました。
詳細はこの冊子に書きました。

初講座7(水越さん)


“和のたしな美塾”講座第1回目、

素晴らしい方々にご出席いただいて、

この講座のスタートを飾っていただきました。

心からお礼を申し上げます。

 

IMG_0227

 

 

 今回ご出席くださった方々からは、私がここに至るまで多大なるご支援をいただいてきた方ばかりです。

 

水越浩幸さん(メディカツ主宰)には、動画作成やUstream配信の技術などを、

 

岡本好美さん(ハワイアンヒーラー)には、ロミロミを通して心身ともに生き方の指針を、

 

高橋珠美さん(ブランディングデザイナー)には、自己のブランディングやロゴの作成、このWordPressによるホームページ作成を、

 

湖典美さん(女性の美をトータルに考えるグラントイーワンズやドイツデュッセルドルフ輸出入ほか)には、美の追求や、自己プロデュースの大切さを、

 

水野千代子さん(「いざ鎌倉や」ほか主宰)には、女性起業家の草分けとして、知的なコンセプトを、

 

林洋子さん(もじクリニック代表)には、書家として、女優として、進取性を取り入れた輝く生き方を、

 

赤塚このみさん(みんなのチアリーダー「アッカー倶楽部」主宰)には、回りの人を応援して盛り上げるという温かい愛を、

 

西弘子さん(美容矯正サロンNIshi 代表)には、しなやかで美しく生きるために女性に必要なことを、

 

塙嘉吉さん(アド・ウイング代表)には、小冊子作成サポートと当日の写真撮影を、

 

それぞれ、多くのことをご指導いただいてきました。

そして、陰で応援をしてくださった皆様、
ことに、マッカイ清美さんのノマド講座でもたくさんの仲間に応援していただきました。
ありがとうございました。

少しずつ、これからは私がお返しをしていく番ですね。

 

IMG_0211

 

 

 今までは、人の前では無言でする仕事でした・・。

日舞にしろ茶道にしろ、舞台の上や茶室でも、やはり同じように喋ることがほとんどなかったものでした。

 

お話することには慣れていませんが、

これからも心が伝わるような、そういう講座を目指して、精進していきたいと思っています。

 

 

次回の講座にお申し込みくださっている皆様、どうもありがとうございます。

お待ちしていますね。

笑顔でお帰りいただけるように、精一杯やっていきたいと思っています。

 

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

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Feb 24, 2014

まさしく「人生は小説よりも奇なり」

こんにちは。

 

ひもすがら 日は枯れ草に ねこやなぎ  (松村蒼石)

 

ねこやなぎは、名前のとおり猫の毛のようで、思わず触ってみたくなりますね。

川辺に生える木で、絹糸のような白い毛は銀色に輝いています。

まだ寒さが肌に冷たくても、このふんわりとした柔らかな毛に心がくすぐられます。

 

ねこやなぎ1

今週の2月27日から”和のたしな美塾” 講座をいよいよ始めます。

おかげさまで3月20日も大勢の方にお申込みをいただきました。

 

4月は4月24日を予定していますので、

ご興味がありましたら、どうぞご参加くださいませ。

 

私しか語れない、そんなお話もいっぱいあります。

 

 

なぜ日本のこころや精神性が素晴らしいか、

なぜ今こそそれが大切か、そう思うのか。

それは私のかかわってきた仕事からきているのかもしれません。

 

柳

 

今裁判員制度によって刑事裁判に参加される方も増えていると思いますが、

裁判所なんて、あまりかかわりたくない場所のランキングの上位に入るのではないでしょうか。

 

そんな中でいわば黒子のように、私は仕事をしてきました。

 

主に民事裁判です。

刑事事件で刑に服している人に対しての金銭的な損害賠償も民事事件で行います。

 

静かに法廷で、言葉を聴き、10本の指を使って、

その人の人生の重みを黒いタイプライターに打ち込んできました。

まさに「サイレントマン」と呼ばれるゆえんです。

 

法廷は公開されているものも多いのですが、やはりそれは部外秘でもあります。

ほとんど人に話すこともなく、

黒子のように、法廷にたたずみ、そこでのやり取りを次に執務室で記録にしていきます。

それが後で重要な「証拠」と呼ばれるものになっていくのです。

 

その人の人生の過去に起こった出来事をいわば清算する場面が裁判であるとも言えると思います。

 

人生の縮図、さまざまな人間模様が現れる場でもあります。

まさしく「人生は小説よりも奇なり」です。

 

いろいろ思い返せば、涙が出てくるような出来事や場面がたくさんありました。

 

黒澤明監督の『羅生門(らしょうもん)』をご存知でしょうか。

裁判で供述、証言されることは、まさに黒澤明監督の『羅生門(らしょうもん)』のようだと思いました。

検非違使の前で武士が殺害された事件を目撃した人々が証言するわけですが、みな言うことが違うのです。

たんぽぽ綿毛

ただただ、みんな自分に都合のいいことだけを言っている。

みんな、嘘つきだ。

私はそう思っていました。

 

でも、

もしかしたら、

その人にとってはそれが真実かもしれない。

見方が変わればそれは違う事実になってしまうのかもしれない。

 

 

お互いが相手を思いやる気持ちをもっと前面に出していたら・・

誠心誠意を尽くしていたら・・

 

我や欲を張らずに、もっと優しくしていたら・・

相手を責めることよりも、なぜそうなったかを理解してあげていたら・・

 

発端はきっとちょっとしたすれ違いだったはずです。

 

今はそんなふうに思えるようになりました。

 

人が心で本当に求めているものは、何なのでしょうか。

 

簡単なようで、大きなテーマです。

 

今、心のあり方こそが大切だと思っています。

だからこそ、「江戸」に着目したいと思っています。

貧しくても、なんだか豊かに楽しく暮らしていた人々の世界はどんなだったのでしょうか。

 

ご一緒にわくわく感を味わいませんか。

今日もお読みくださいまして、ありがとうございました。

 

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桜・菜の花

 

Feb 21, 2014

神秘なる花の力

おはようございます。

浅田真央ちゃんの演技に感動しましたね。

みんなが涙して見ていたと思います。

おめでとうございます。♡

「有終の美を飾る」 そんなふうに言われていましたね。

メダル云々というよりも、絶体絶命の危機を乗り越えることを彼女は体得した、そんな気がします。素晴らしい強さですね。

人生の夢をあきらめず、挑戦し続ける。

どん底の経験こそ、人を成長させてくれる。

ピンチはチャンスです。

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写真:マウント・シャスタ

    *・゜゚・*:.。..。.:*・’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

雪に埋れても、静かに静かに、あるがままに受け入れて、

無言に佇んでいるように見える植物たち。

彼らはコミュニケーション能力を持っていることが次第に分かってきました。

アメリカの嘘発見器検査官の第一人者といわれた、

クリーブ・バックスター(1960年代)がふとした思い付きから、 観葉植物に嘘発見器の電極をつなげたところ、驚くような反応を示したそうです。

観葉植物は人間の感情的興奮と似た反応を示し,

植物には感情があり、

知性があり、

それこそ考える力もあり、

その上、人間の心をも読み解くことができるという、

非常に興味深い事実が解明されてきたそうです。

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ご存知かもしれませんが、

クラシック音楽とロックミュージックを聞かせたとき、花は異なる反応を示します。

前者はゆったりと育ち、後者は荒々しく伸びていくのですね。

そんな微妙なお花の動きを感じて、可憐な花々と話をしてみたいです。

心に余裕を持って触れてみると、彼らはこたえてくれるように思います。

 

感性を磨くものが日本の国にはたくさんあります。

 

四季折々の茶の湯の中に、古典芸能や俳句などの中に。
ごく普通の日々の生活や行事の中に。
足元の草花や土の中に。

 

命をいただいて、今こうして生かされていることに感謝します。

そして、発する言葉や行動に暖かさや優しさを織り込んでいきたいと思っています。

 

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今日もお読みくさださいまして、ありがとうございます。

命輝く一日をお過ごしください。

 

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Feb 19, 2014

今日は「雨水」だから『早春賦』が似合う

おはようございます。

 

今日は「雨水(うすい)」と呼ばれる日です。

立春から15日目で、二十四節気の一つです。

 

 

これからは、雪が降ったり凍ったりしていた季節がゆるんで、水分が雨水になるというのです。

 

やっと早春の気が立ち始めていくそうです。

嬉しいですね。

 

各地で起こっているこの異常な豪雪が、これでやっとおさまっていけばいいですね。

 

心からそう願っています。
.

 

ミツバチと菜の花

.

『早春賦』をお贈りします。

 

この優しい音色が心を暖かくしてくれます。

 

 

どんなに雪が積もっていても、樹木の根元や石の上などから雪が解けていっています。

彼らは生きているのだなあ、

しっかりと気を回りに放射しているのだなあ、

ということに、ふと気づかされます。

 

生きているのは、人間だけではない。

自然もともに息をして生きているのですね。

 

もっともっとそういうことが感じられるようになりたい。

 

そう思っています。

 

.

 

 

 

蠟梅

 

.

今日もお気を付けてお出掛けくださませ。

 

幸せな一日をお過ごしになりますように。♡

 

本日もお読みくださり、ありがとうございます。

.

 

 

蓮華ピンク

 

 

 

 

Feb 18, 2014

「大祓」は年に二度行われる日本国の行事だったのです

おはようございます。

 

今日は「大祓(おおはらえ)」がいつ、どのように行われているかについて、お話しますね。

 

昨日書きました記事は、こちらです。

 

思金神社(おもいかねじんじゃ・横浜市)の宮司さんでいらっしゃる、平野 正兼さんから教えていただきました。

 

この思金神社は、智恵の神で、

天の岩戸伝説や天孫降臨にも大活躍した高天原(たかまのはら)の名参謀長だった
八意思金大神(やごころおもいかねおおかみ)

をお祀りしている神社です。

 

思金神社

 

大祓は、年に二度(6月・12月)神様に祈願をし、諸々の罪や穢、災害や厄難とを祓い清め、

心身ともに清く明るく正しい生活をし、

家庭生活の繁栄と福徳成就を迎えるために、

神代の昔から行われてきたものです。

 

日本民族固有の神事であり、

社会慣習として国家的な大行事であります。

 

現在でも、この神事は天皇陛下皇族方を初め、

日本人のすべてが大祓の儀式を厳粛に行っているものです。


6月30日の「夏越の祓」は、一年のちょうど半分にあたります。

半年間の罪や穢れを託した人形(ひとがた)を祓い浄めるとともに、

無病息災を祈願して「茅の輪くぐり」が行われます。

 

宮中の年中行事を著した『公事根源(くじこんげん)』には、

「水無月の夏越の祓 する人は 千歳(ちとせ)の命 延(の)ぶといふなり」

と唱えるのだと、書かれています。

 

 

12月31日の大晦日には、一年の穢れを祓う神事が行われます。

これは宮中の正式な行事になっています。

氏神を祀る神社などで行事に参加できると思います。

やはり人形(ひとがた)に穢れや罪を託して、水や火で浄めるのですね。

 

 

 

大祓は、年に二度、このような天皇陛下をはじめとして行われてきた国家的な行事だったのですね。

日本は、個人だけではなくて、国の清めを厳粛に行ってきたのです。

 

 

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 写真: 川越氷川神社

 

どちらかと言うと、天皇陛下をはじめとして行われる国の清めのための行事なのです。

日本の国の穢れを祓い、日本本来の稲作を中心とした平穏な暮らしを皆ができるようにと、願ってきたのではないでしょうか。

 

私たちの祖先は、日常の中で清潔に保ことで、何か罪を行ったたとしても日々清め、祓いをして、健康で長生きができるようにと望んできました。

その上で、この「大祓」に臨んで、家庭の福徳、繁栄や安泰を祈願してきたのでしょう。

 

 

P1100833

 写真:  川越氷川神社

 

国の平和と安寧、そして個人の幸せと健康を祈ること。

これが一番ですね。

 

今日もお読みくださいまして、ありがとうございました。

今日も素晴らしい一日になりますように。

 

菜の花黄色 2


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