年賀状を書く
手紙のマナー
年賀状は書き終えましたか。
すべて印刷文字で年賀状を作る方も多いかと思いますが、
手書きで一筆添えると、受け取る側も嬉しいですね。
綺麗な字を書くポイントは、字の中心をそろえるということ。
そのためには、 「姿勢」が大切。
下半身を固定し、上半身が柔軟に動くようにすること。
できれば、正座をして机に向かうのがよいですね。
椅子に座って書く場合も、足の裏をしっかりと床につけて、
背筋を伸ばして紙に向かうとよいでしょう。
字は姿勢から。
そして、心のあり方を表すということでしょうか。
成田屋〜市川海老蔵の『鳴神』
当世、坂東玉三郎と市川海老蔵が出演する歌舞伎は大当たりです。
歌舞伎座の12月公演の夜の部は、市川家のお家芸、歌舞伎十八番の内『鳴神(なるかみ)』の通し狂言が上演されています。
海老蔵の演技を見ていると、父十二世市川團十郎の面影と声色がだぶってきます。
まるで亡き父が息子を見守っているかのように思えてきます。
何度も何度も目頭が熱くなりました。
市川家の屋号は「成田屋」です。
大向こうから「成田屋」と、ちょうどいいタイミングで掛け声がかかります。
その間合いの心地よいこと。
江戸時代の初め、寛永のころ、庶民階級は苗字を許されなかったため、
屋号を褒め言葉として用い、互いに屋号で呼び合ったということです。
俳優を屋号で呼ぶようになった一番初めは、この歌舞伎の市川家です。
初代市川團十郎が下総に住み、成田山新勝寺の不動尊を深く信仰していたことから、
「成田屋」と呼ばれるようになりました。
海老蔵が市川家のお家芸を伝承し、その中でも「成田屋」の由来になる不動明王を描いた通し狂言『雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)』を今般上演することは、
歴史ある市川家の芸の継承と父團十郎の跡を継ぐことへの責任感など、さまざまな思いが交錯していることを痛感します。
不動明王の不動心。それは市川家の芸の中に息づいています。
市川家を応援せずにはいられません。
マスク美人の目は
言葉遣いも大事ですけど、
あなたのふとした時の「目つき」はエレガントですか。
ふとした瞬間に、人を見る目の中に、
剣で刺すようなものがあったら、
それは相手の心の中にずっと残ってしまいます。
人によっては心が傷ついてしまうかもしれません。
最近は風邪のため、予防のためにマスクをする人が多いですね。
目しか見えないときは、
相手に対して目の印象がとっても強くなります。
優しい表情をいつも心がけたいですね。
周りの人も穏やかな気持ちになれます。
それが、たしな美人。
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和風テーブルマナー講座
『今さら人には聞けないマナー』
日時:平成26年12月20日(土)午前10:30~12:00
http://wanotashinami.com/manner/
「即今」の意味するものは
お茶席で使われる禅語「即今々々 (そっこん そっこん)」。
桃山・江戸初期の禅僧江月宗玩の言葉です。
宗玩は、お茶を一服いただいた後に「即今」と書をしたためたといいます。
今この瞬間が大事であるのだ。
昨日は既に過ぎてしまって、明日は分からないのだから、今を精一杯生きなければならない。
今は過去と未来、始まりと終わりをつないでいる凝縮された
一点。
茶室でのこのお茶を飲む瞬間が人生のすべてであると。
この瞬間が幸せなら、人生は幸せ。
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今この瞬間が今を生きることのすべてであるなら、
例えば、スマホの手を止めて、目の前の人の話に耳を傾けることだって、
今を生きることになるということですね。
反省です・・。
美人の条件
「女は、女に生まれるのではない。女になるのだ」と言ったのは、ボーヴォワールです。
なるほど。それでは、
「美人は、美人に生まれるのではない。美人になるのだ」とも
言い換えることができます。
女性は恋をすると美しくなると、よくいわれます。
「もっと綺麗になりたい」という意識がその人を磨き、輝かせてくれますね。
シニアの女性たちも、今よりももっと綺麗になりたいと思っています。
美への関心は年齢には関係ないようです。
美人の条件は、上品でエレガントで知的であること。
センスも大切なポイントです。
また、その場に応じた話し方も大事です。
所作はゆったりと自然に丁寧に。
がさつな私にはできない・・なんて思わずに、イメージを脳に
インプットしてやってみましょう。
いつの間にかできるようになっているはずですよ。
さらに心清らかであれば、輝きを増すことができます。
そんな女性になりたいものです。
ほんとうのお色気とは
楠本憲吉が『おんな歳時記』で「女性の色気」について語っています。
「色気」とは隠すこと、覆うこと、閉ざすことだというのです。
着物というのは、まさにそのとおりだと思います。
襟足のほつれ毛、
赤いけだし、
ちらりと見えるくるぶしなど、思い浮かびます。
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「色気の本質」はと問われれば、こう語ります。
第一に、清潔であること、
第二に、母性的な思いやりと優しさであること、
第三に、微笑み、
最後に、言葉のTPOを心得ること。
この四つがそろったとき、言葉ではなく、外にお色気として漂い出るのではないかということです。
たしかに、これは女性としての美しさでもあります。
ほんとうのお色気を醸し出す人というのは、素敵な女性という
ことでしょうか。
お歳暮を贈る
お歳暮を贈る習慣、続けていますか。
お歳暮を贈る時期は、12月に入ればいつ贈ってもよさそうです。
下旬になると、デパートのお歳暮売場もかなり混み合いますので、その辺は配慮して早目にすませたいものです。
どんなものを選ぶかは、相手の家庭に合ったものを心掛けたいですね。
これは義理で贈ったものだと感じさせるものは避けたいもの。
その家族構成に応じて、毎年変わったものを贈るにもよし。
また、いつも同じものを贈るのもよし。
今年はどんなお歳暮が我が家へ届くかと、相手の方のワクワクする気持ちと笑顔を想像しながら、
感謝の気持ちを込めて贈ってみてはいかがでしょうか。
和風月名〜霜月から師走へ
霜が降る月であるという11月「霜月」から、一年の終わりで皆が忙しく坊主も走り回るという12月「師走」へと、変わりました。
時が瞬く間に過ぎていくことを実感する昨今です。
先月は五穀豊穣の実りを祝う月でもありました。
11月23日は「勤労感謝の日」と、現代では呼ばれていますね。
もともとは、今年の稲の収穫を祝って、翌年の豊穣を祈願するお祭り日でした。
宮中や伊勢神宮などでは祭儀としてずっと執り行われています。
天皇が自ら今年実った稲を天神,地祇に感謝と恩恵を捧げる行事です。
『大言海』では11月を「食物(おしもの)月」といっています。
その略が「しもつき」に変わったということなのでしょう。
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12月「師走」の「師」は、『二中暦』では「法師」のことを意味しているそうです。
12月は僧を迎えて経を読ませるので師がはせ走る「師馳月(しはせづき)」、その略が「師走」というわけです。
12月の別名には、「春待月」「極月」「暮節」「暮歳」「晩秋」などがあります。
なるほどですね・・。
「たび寝よし 宿は師走の夕月夜」(松尾芭蕉)
江戸時代に生きた芭蕉が旅の宿で夕月を見ながら師走を味わったように、
現代人は、忙しい中にも、今年最後の月をたっぷりと、ゆったりと味わう時間を持ちたいものですね。
『下町の江戸散策ともんじゃツアー』
~楽しく歩き、心豊かに眺め、下町の味を楽しむ~
江戸紅葉狩りの名所〜海晏寺
江戸の紅葉といえば、南の品川鮫洲の「海晏寺(かいあんじ)」が有名どころの
一つだったようです。
海晏寺は鎌倉時代、執権北条時頼によって創建された(1251年)といいます。
その後衰退していた寺を徳川家康が江戸入府(1590年)後に再興させ、江戸時代は徳川家の庇護を受けました。
海晏寺は、品川沖で上がった大きな鮫(さめ)の腹の中から観音像が発見され、それを安置するために創建されたという由緒をもっています。
鮫洲(さめず)という地名もこの鮫からきているのだそうです。
このお寺はかなり広さがあり、山あり泉ありと、とても立派なもので、紅葉も晩秋になると庭一面がまるで錦繍(きんしゅう)を広げたようだったといいます。
山々も海も夕日が照るころには紅一色に染まるほどの美しさだったそうです。
だれしもが酔いしれた紅葉の名所でした。
ところが、明治初期に伐採され、関東大震災や空襲で無くなってしまったというのですから、
とても残念なことをしましたね。
写真:あきる野市にて
岡本好美さん撮影
美肌効果の切り干し大根
切り干し大根は、独特の甘み・歯ごたえ・風味があり、
大根をそのまま食べるよりも栄養価が高いとされています。
切り干し大根は、太陽の光をいっぱい 浴びることによって、
糖化されて甘みが増しています。
その上、カルシウム、カリウム、鉄分が大根よりも多く含まれています。
さらに嬉しいことに、
切干大根に含まれる不溶性食物繊維のリグニンなどにはガンを予防する効果があるそうです。
また、コレステロールを体外に排出して動脈硬化を予防し、便秘改善や美肌にも効果があります。
切り干し大根の煮物は、アンチエイジング効果のある、日本の伝統的なおふくろの味なのですね。