亀の甲より年の功
今日は、9月第三月曜日「敬老の日」。
9月15日は「老人の日」として、その後の一週間を「老人週間」として、地域の老人会などでは様々な行事が行われています。
今、60歳でリタイヤと言ってもまだまだお若いですよね。
日本は今後ますます高齢化社会になるわけですから、いかに社会に高齢者の知見を生かすか、その社会づくりにも期待が寄せられます。
江戸時代には、
困ったことがあったら年長者の意見を聞いて解決して、
「亀の甲より年の功」だなあと言って、みんなが年長者を尊敬し、
大事にしました。
年金制度も介護制度もなかったのですが、
若い時に苦労をして、年を取ってから楽しむという余生の生き方は、
みなが抱いていたものでした。
そういうことができるように周囲が配慮するのも江戸庶民の生き方でした。
研ぎ澄まされた五感を持つ老人の危機意識とその経験から得た知識は、
災害に備える危機管理にも繋がりました。
「シワくちゃの年寄りのシワ一本一本に経験と知恵があるんじゃ。」
隠居後、このように年長者の見識も期待されたことから、年長者も努力したのですよ。
将来は、更なる高齢者の多い少子化の時代に入っていくと言われています。
シニア世代にはますますアンチエイジングに励んでいただかなければいけませんね。
心も身体も健やかで、お薬やベッドに頼らない生きがいのある暮らしを望みながら、
シニア世代の皆様のその知恵を、子どもたちのために活用していただけるような、
そんな社会が訪れることを願っています。
赤ワインのアンチエイジング効果
ぶどうは、ヨーロッパでは「畑のミルク」といわれています。
食べると、たちまちエネルギー源になるぶどう糖を多く含む疲労回復の食べ物なのです。病気療養中や病後の栄養補給にもなりますね。
育ち盛りのお子さんや妊婦さんにもぶどうの生食やジュースは
最適です。
干しぶどうは、鉄分が多く含まれていますから、貧血気味の人は1日に5、6粒食べるとよいとされています。
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赤ワインや赤ぶどうに含まれている「レスベラトロール」という化学物質が、
なんとアンチエイジング効果をもたらすということです。
老化予防だけではなく、聴力損失の防止にもなるそうです。
電車の中でイヤホーンを多用したり、騒音の激しいところで仕事をしている人には朗報ですね。
和文字48文字に溢れるエネルギー「カタカムナ」
人が二人以上集まると、個人のエネルギーを超える
第三のエネルギーが生み出されるといわれています。
思い当たることってありますよね。
以下のことは、『グレート・シフト』(リー・キャロル ほか)の中で紹介でされて
いるものです。
ソ連政府(ゴルバチョフ第一書記時代 )がエストニアにおけるデモを鎮圧するために
戦車を出動させた時のことです。
エストニアの人々は争うかわりに皆で歌を歌うことにしたのだそうです。
哀れみと非暴力の心境で数百人、数千人の人々が、ある時には百万人の人々が
同時に力を合わせて、同じ意図を持って歌いました。
そのエネルギーが結集して、攻撃するために集まった兵士たちの心の鎧を貫通し、
兵士の心を開き、同じ人間に銃を向けている自分の姿に気づき、
計画された軍事行動は放棄せざるを得なくなったということです。
人間の声には感情、思念形態、微妙なエネルギーを伝達する能力があり、
声に意図を伴うと、声だけでは出せない能力を発揮するそうです。
ある思念を持って大勢の人の歌声が一つになったとき、相手の兵士の心を貫通する
ほどの愛のエネルギーが大きく沸き上がってくるということなのですね。
日本語も「言霊」といわれるように、発する言葉の響きが宇宙にまで届くといわれています。
もっと日本語の一つ一つの言葉の響きを理解して、愛の思いで日本語を発することができたら、しかも大勢の人が使いこなすことができたなら、
銃を持ったソ連の兵士たちの心の鎧を溶かすような、そういうことができるのでは
ないかと思います。
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「カタカムナ」というのをご存知ですか。
日本語には、ひらがな、カタカナ、漢字の三つの表現方法がありますが、
世界中のどんな言語でも表現できるという日本語(和文字48文字)の中のカタカナ。
その原点である「カタカムナ」について講師を招いて学んでみようと思っています。
ご興味がありましたら、ご一緒にいかがですか。
和風ウォーキング(ナンバ歩き)〜アンチエイジング&ダイエット〜も
楽しんでいただく予定です。
秋茄子論争
「秋茄子は嫁に食わすな」という諺がありますね。
これはいろいろな説があるそうです。
この背後には、嫁と姑のある意味で二人の仲の永遠の課題が潜んでいるのでしょうね。
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秋茄子が美味しい季節。
秋茄子は、実がしまって美味しいとされていますね。
日本の四季の中で育まれる産物は、季節の巡りの中で味も実も変化させていきます。
走りや旬だけが美味とは限りません。
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初物買いにこだわった江戸時代。
江戸っ子は女房を質に入れてまでも食べたいと、
「初鰹」への熱狂ぶりには目を見張るものがあります。
実際の美味しさと言えば、立夏の頃よりも脂がのって美味しいのは、
「戻り鰹」と呼ばれる秋です。
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さて、秋茄子。その美味しい秋茄子を嫁に食わすな。
美味しいから、嫁なんぞに食わせたくないのか。
いや、これは体を冷やす。
秋茄子には種が少ない。子種がなくなるから、縁起が悪い。
だから、子孫繁栄のためにも嫁の身体をいたわって大事にせよ。
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小林一茶も、その論議に加わって、
「月さすや 嫁に食わすな大茄子(なすび)」と詠む。
巷では、嫁に秋茄子を食わすなと言ってるが、
秋茄子は実に美味しいから、体を冷やさぬように食べ過ぎには注意せよ。
一茶がこの歌を詠んだのは、万人に対するいたわりの思いだったのだろうと、
私は解釈したいのですが、いかがでしょうか。
嫁と姑の仲については、賛否両論でしょうか・・。
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長月(ながつき)が終わり、神無月へ
9月の和風月名を書こうと思っていたら、もう昨日で9月も終わり。
9月は「長月(ながつき)」と呼ばれますね。
秋分のを過ぎると、昼より夜が長くなる月だから、秋の夜長の「夜長月」。
「稲刈月(いねかりつき)」から「い」と「り」が略されて、
「ねかづき」から「なかづき」を経て「ながつき」になったとか、
「稲熟月(いねあがりづき)」を略したのが「ながつき」だとか、説があります。
いずれにしても、稲がたわわに実る月ですね。
9月の中秋の十五夜、十六夜は美しかったですね。
10月は十三夜(旧暦9月13日)を楽しめます。
これは「後の月」とか「名残の月」とも呼ばれ、9月の十五夜月に劣らないほど
美しいとして愛でる日本独特の風習です。
秋の夜長は虫の音を楽しみ、新米、山や畑の恵みを楽しむいい季節ですね。
でも、食べ過ぎにはご用心。
人もこれまで蓄えてきたものの実りをゆっくりと楽しむ、
そんな季節でありたいですね。
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心のダイエット「断捨離」
「断捨離(だんしゃり)」という言葉、大分流行しましたね。
江戸時代は完璧なエコ社会だったといわれています。
貧しさゆえに工夫やアイディアをフルに活用していたのですね。
日本の言葉「もったいない」を、ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんが提唱し、世界中に広まりました。
はたして現代人はどこまでそれを実行しているのやら・・。
「もったいない」は元々は仏教用語でした。
これは「不都合だ」とか「かたじけない」の意味だったようですが、
現代では「ものの価値を十分活かされておらず、無駄になってしまっている状態」に変わってきました。
現代は「断捨離」といわれるほど、あふれたものを整理するために大変な状態になっていますね。
「断捨離」は、部屋の整理整頓と共に、ものへの執着から解放され、身軽で快適な
人生を手に入れようという考え方も根底にあります。
ものの整理整頓をすると、心もスッキリします。
ものの整理整頓は、心のダイエットにもなりますね。
身の回りのものを少しずつ毎日整理していこうと思うのですが、現実にはなかなか
思うようにいきません。
お客様がお見えになるときが絶好のチャンスですが、できれば日々行っていきたいものです。
今日も心もスッキリ、ダイエット。
佳い一日を過ごしましょう。
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10月にも行います。
ホームページをご覧くださいね。
美しい所作を身につける”和のたしな美”講座
女性限定~和のマナー講座・基礎編~浴衣でアンチエインジング~
日本版「ロミオとジュリエット」〜『蝶の道行』
蝶の戯れ・・。
日本では、虫や蝶をあの世に旅立った人の化身と考えることもありますよね。
それが芸術にまで高められていきます。
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日本版「ロミオとジュリエット」と言われる歌舞伎舞『蝶の道行』。
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二匹の蝶は助国と小巻の化身。
恋人同士であった二人は、北畠家のお家騒動の中で両家が巻き込まれ、
身代わりとなって首を打たれて死んでしまいます。
その二人の首から雌蝶・雄蝶が飛び立って、
もつれ合いつつ花園の上を飛んでゆきます。
蝶たちはやがて助国・小巻の姿となり、美しい花々が一面に咲き乱れる大和の野辺
で、現世で結ばれなかった二人が二人の出会いや思いのたけを語り合うのです。
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「世の中は夢か現か ありてなき蝶となりしが」と置きが唄います。
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後半は、二人とも蝶に化身して狂い、
「修羅の迎えはたちまちに」と、地獄の業火に焼かれる責め場となります。
最後には、「夢に見る草の露」で、二人は静かに重なり合い息絶えていき、
幕となります。
幻想的で、哀しくも美しい舞台です。
義太夫という語りがなお一層切なさを醸し出します。
日本では、「間を合わせる」という言葉がありますね。
舞台は、踊り手と演奏家との息がピッタリ合って、
その心が伝わってきた時、見る側もその外観の美しさだけではなく、
心に響くものを感じるものですね。
演じ手と観客との一体感。それが舞台を楽しむ素晴らしさだと思います。
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曼珠沙華と秋分の日
今日は秋分の日。
お墓参りの日ですね。
秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じで、これから夜が少しずつ長くなっていくのですね。
どことなくもの悲しさを感じます。
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でも、秋の夜長を虫の音で楽しむ季節でもありますね。
今日は秋のお彼岸の中日でもあり、この日を中心にして、
仏教では彼岸会(ひがんえ)を行って、
それぞれのお寺では祖先の霊を慰める法要を行っていますね。
彼岸会の起源はかなり古くて、
延暦25年(805)の桓武天皇の時代に全国の国分寺で、
春秋2回の彼岸の7日間、金剛般若経読経をしたのが最初だそうです。
天界に咲くという曼珠沙華(彼岸花)が
何とも言えない雰囲気を漂わせていますね。
不思議な魅力のある花です。
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時の鼓動
いつの間にか季節は移ろい、自然は自由自在にその法則に乗って変化していきますね。
近くの公園のもみじが赤色に染まり始め、秋を大きく感じさせてくれます。
「もみじ」の名は、秋口の霜や時雨の冷たさに揉み出されるようにして色づく、
「揉み出るもの」の意味で、
「揉み出づ」が変化して「もみづ」となり、
その名詞形が「もみじ」となったそうです。
先日のスーパームーンは素晴らしかったですね。
こうして、いながらにして月をめでる喜びとともに、宇宙の運行の神秘なる営みを
感じます。
自然の営みは時空を超えて絶えず繰り返され、私たちはその瞬間、瞬間の
「時の鼓動」をともに味わう旅人です。
思いがけない自然災害が相次いでいますが、
人間の営為の中で地球そのものが悲鳴を上げているのはたしかだと思います。
人類はこの地球上で生かされていること、すべてに「ありがとう」の思いを
抱いて行動できたら、きっと地球も癒されるに違いありません。
ふた葉三葉ちりて日くるる紅葉かな (与謝蕪村)
蕪村のように、「時の鼓動」を味わい、時の移ろいとともに、
もみじの変わりゆく美しさを楽しむ心のゆとりとともに、
すべてを慈しむ心の寛さを持っていきたいものですね。
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小泉八雲からふるさとを想う
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、「幽霊」などが有名 )が日本にやってきたのは、1890(明治23)年。
父はアイルランド人、母はギリシャ人。
彼は、ニューオーリンズで遣り手の新聞記者として、またニューヨークで新進気鋭の作家として、活躍していたのですが、
一転して日本の島根に来て英語教師となり、翌年小泉セツと結婚。
合理主義、科学主義に生きていた人が、日本の素晴らしさを身をもって体験していきました。
彼は、ドナルド・キーンなどと並ぶ欧米への日本と日本文化の紹介者でもあります。
彼は、明治以降の日本が近代化への変革に躍起となって、変わりゆく姿を見て、
日本人が大切なものを失いかけていくことをとても残念に思ったのですね。
彼が愛したもの、例えば、それはーー、
遠くのお寺の鐘の音。
宍道湖の漁師が、昇ってくるお日さまを拝む柏手の音。
木の橋を渡る下駄の音。
荷車の音………
「美しいのだ、とてつもなく」と彼は言います。
日本人には当たり前の日常生活の音だったでしょうに。
私たちも今となっては、もう耳にすることもできないものがたくさんありますね。
小泉八雲は、日本人にとっても祖国の文化を顧るよすがとなる人。
八雲を通して、失いかけた日本の感性を少しでも呼び覚ましたい、
今そんな時なのかもしれません。
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