江戸の女子の成人式には「髪上げ」「島田髷」

成人式、おめでとうございます。

 

振袖姿を拝見するのは、楽しいものです。

一人前の大人として認められる日ですね。

 

かつての男子は元服として15歳ごろ、女子は髪上げとして13歳ごろ行われる儀式でした。

大人になるのを機に、髪型も着るものも変りました。

身も心も引き締まる思いだったのでしょうね。

 

男子は、元服の時に、幼名を改めて大人の名前をつけました。

暮れになると「忠臣蔵」のドラマや映画をテレビで放映しますが、

大石内蔵助の長男大石主税(ちから)が元服するときには、

良金(よしかね)という名前に変わりました。

討ち入りの元禄14年(1701年)12月に元服をして、義盟に加わったのです。

そして間もなくの討ち入りでした。

 

昔の武士の覚悟には言葉も出ません・・。

胸がいっぱいになりますね。

 

刀のさや

 

 

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さて、江戸では、男女ともに3歳までは坊主頭に剃っていて、

3歳の「髪置き」から髪を伸ばし始めたといいます。

男の子も女の子も坊主頭だったなんて・・。

 

 

七五三

 

 

男子は、15歳頃、成人式である「元服」で、仮親が前髪を剃ります。

女子は、12歳から16歳ごろの成人式である「髪上げ」で、

それまでの桃割れなどから島田髷(まげ)に結い上げます。

「十六島田」とも言われるように、

16歳頃から嫁入り前の娘が結うのが「島田髷」でした。

 

江戸時代には、武家、町人、粋筋などの階層や、女子ならば未婚、既婚、後家などみ見た目ではっきりと分かったといいます。

 

娘は結婚が決まると、「お歯黒」を初めてつけます。

人妻になったら、口は真っ黒、髪は「丸髷」にします。

子持ちになると、「眉剃り」をします。

 

「丸髷」「眉なし」「真っ黒な口元」と、娘は見た目も大きく変身していきます。

二十歳前後だというのに、かなりふけた印象になってしましますね。

当の本人もショックを受けたり、周りの人からからかわれたりもしたそうです。

 

お歯黒をつけて娘は野暮になり(柳多留)

 

こんな川柳も生まれました。

 

幕末にやってきた外国人は、日本の素晴らしさを賞賛していましたが、

「お歯黒」だけはどうも好きにはなれなかったようですよ。

 

 

今に生きている私たちは幸せですね。