花のお江戸の底力13「薬喰い」

日本は昔から仏教の影響もあって、肉食をしない風習がありましたよね。

675年、天武天皇は肉食禁止令を出してから江戸時代まで、
獣肉食は嫌われていました。

表向きはそうだったのですが、獣肉には高い栄養価があるということで、

「薬喰い(くすりぐい)」と呼ばれ、実際には食されていました。

例えば、彦根藩の井伊家が牛肉の溝漬けを養生食として将軍に贈ったり、

「山鯨(やまくじら)」という看板で、イノシシ肉を食べさせる店が繁盛したりしていました。

明治になって、明治天皇が外国人との公式な席上で西洋料理を会食されるために、

肉食は全面解禁となりました。

現代では当たり前の肉食ですが、従来の食生活が変わっていくということで、

当時は相当抵抗もあったようです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

江戸のおもしろ講座

いよいよ明日!
8月28日(木)午後7時~9時
対決!江戸のファーストフードvs現代のファーストフード→→ http://derivejapan.com/course/

“和のたしな美”講座
8月30日(土)午後2時~4時
女性限定~浴衣でアンチエイジング
→→ http://derivejapan.com/manner/

山くじら

写真・安藤広重『名所江戸百景』より「ももんじ屋」の看板