【七十二候から】26
「腐草蛍と為る(ふそうほたるとなる)」
皆様、おはようございます。
ちょうどこの時期は、蛍を楽しむ季節ですね。
「蛍狩り」という言葉も風情がありますね。
浴衣に団扇を手に持ち、足元には下駄。
多くの舞踊でも、夏の風物詩としてこの風情を表現しています。
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腐った草が蛍に生まれ変わると、昔の人は信じたそうです。
死から生が生まれ、生が死を迎える、
そのサイクルの中で人も生かされていることを
生活の中で自然に感じていたのでしょう。
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子供の頃は、近くにたくさん蛍がいたのに、もうほとんど見かけなくなってしまいました。
夜になると、吊るした蚊帳の中に蛍を入れて、
ぼんやり灯る明かりを夢見心地で楽しんだりもしたものです・・・。
現代の東京では椿山荘の「ほたるの夕べ」が有名ですね。
ただ見に行って、そのまま帰ってくるもよし、
食事をするもよし。
たまにはちょっと贅沢に食事を楽しみながら、
幻想的な蛍の明かりをただただじっと眺めていたいものです。
夢かうつつか、うつつが夢か。
今を生きることに重ね合わせながら・・・。