「朝飯前」という言葉

朝温かい布団の中から出たくない、そんな気候になりましたね。

 

「そんなことは朝飯前だ」とよく言いますが、

意外に自分では使わない言葉のようにも思います。

 

「そんなことは朝飯前だ」は、それは人に何かを頼まれても、素早く対応できる、

簡単にできることですね。

 

江戸庶民の間では、朝ご飯の前のボランティア活動を「朝飯前」と言ったようです。

 

朝起きたら顔を洗い、身だしなみを整えて、神仏に感謝して外へ出る。

向こう三軒両隣りの道路を掃いたり、水を撒いたりしました。

 

 

毎日こんなことをやっていると、ご近所の様子がよく分かるのです。

まさかの時、些細なことが起こった時に、軽い足取りで素早く対処しました。

 

 

病気の人や一人暮らしのお年寄りに声をかけたり、家の修理を手伝ったり、ぼやが発生していたらすぐに火消しをしたり、手間をいとわずに素早く処理するのが江戸っ子の本領だったのです。

 

2013-11-25 09.20.08

 

今は住環境も人付き合いもすっかり変わってしまいましたが、

 

現代版「朝飯前」のボランティア活動、どんなものがあるでしょうか。

 

例えば、早朝、花への水やりや落ち葉の掃除なども、ちょっとご近所の分もやってみるとか、家の中の掃除をやってみるとか、心もスキッとしてきそうです。

 

「こんなの簡単、朝飯前さ」と軽やかに言えるようになりたいですね。

江戸っ子のフットワークの軽さ、見習いたいです。