11月5日は、「亥の子餅」を作って田の神にお供えする日でした。
春、田に降りた田の神が、収穫をもたらして山に帰る日。
来年の豊作を祈願する意味も込められていますね。
この日、多産であることから生産の象徴とされる亥の子に似せた形の「亥の子餅」を作ってお供えします。
この餅を、亥の日、亥の刻(午後9時から11時ごろ)に食べると、子孫繁栄、無病息災の祈願になるそうです。
西日本では、初亥の日に「亥の子祭り」、東日本では「十日夜(とおかんや)」として、
収穫祭が行われるそうですね。
東京では余り見かけませんが、
皆様のお住まいのほうでは、この行事は行われていますか。
さて、シンプルファッションを旨とする江戸っ子が好んだ着物は無地。
上方のほうでは凝った大柄がはやっていたようですが、江戸はシンプルが好み。
無地の次に好まれたのが縞。
「縞を着こなせれば一人前」と言われるぐらい、たしかに着こなしが難しい。
その次が小紋。
江戸小紋と呼ばれて、中でも鮫小紋(さめこもん)が一番好まれました。
遠目では無地に見えて、近寄ると柄のわかる小紋柄がよいとされたのです。
無地にはない、しっとりとしたやわらかい独特の美しさがありますね。
粋を楽しんだ江戸っ子たち。
その心意気、今日もいただきです。