【七十二候から】37
「涼風至る(りょうふういたる)」
皆様、おはようございます。
立秋が過ぎたとはいえ、暑さ厳しい日々が続いていますね。
日中は暑いのですが、朝の一陣の涼しい風に秋の気配を感じる頃です。
ご挨拶は、夏の名残り、残暑見舞いとなります。
小さい秋がやってきます。
夏を惜しむ蝉の声から虫の声に次第に替わっていきますね。
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秋きぬと目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる
(藤原敏行『古今和歌集』)
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立秋の日に詠んだ歌だということです。
秋がきたと目にははっきりと見えないけれども、風の音にはっと気づいたと。
平安時代の貴族は繊細な季節の変化に心ときめかせたのですね。
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秋には、鳴く虫を籠に入れてその声を楽しむ風流が貴族たちの間で流行したそうです。
江戸時代になると、秋の風情を楽しむ「虫売り」が登場してきます。
そして、風流人の間では、虫が鳴く中で俳句を作ったり、
酒を酌み交わしたりする「虫聴き」も流行したということです。
日本人ならではの、季節の楽しみ方ですね。
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「秋隣(あきとなり)」と呼ばれるこの時期。
残暑の中に、ちょっと秋の気配を感じてみませんか。
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