おはようございます。
門弟の中の我が子や寒稽古 (高野素十)
寒稽古青き畳に擲(なげう)たる (日野草城)
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昨日は「大寒」でした。
このところ寒いですね。
1月6日ごろ「寒入り」といって「小寒」に入り、その15日後に「大寒」となり、
「大寒」から15日後たつと寒が明けて、「立春」になるといわれています。
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この1月6日ごろから2月4日ごろまでの30日間を「寒」といいます。
「寒」がつく字はたくさんあります。
「寒稽古」「寒垢離(かんごり)」「寒念仏」「寒行」など、
寒苦に耐えて心身を鍛錬する修業のことです。
柔道や剣道などの修業をする人は、寒気の厳しい寒30日間、
早朝または夜間に道場に通って、
厳しい稽古を行って心身を鍛錬します。
朝早く、霜柱を踏みながら、寒稽古に通う子どもたちは、たくましく見えます。
芸事の鍛錬をするときにもこの言葉を使います。
日本舞踊でも、寒稽古には長唄「七福神」を使います。
「七福神」という曲名に似合わず、激しい動きをするので汗をかいて体が暖かくなります。
一方で、「寒鰤」や「寒干し」「寒締め」「寒牡丹」「寒椿」など、
「寒」のつく食べ物や植物も珍重され、人気がありますね。
「寒」という言葉に、
日本人は不思議な力が宿っているということを体験から知っているのですね。
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