【七十二候から】50 「菊花開く」

【七十二候から】50

「菊花開く(きっかひらく)」

皆様、おはようございます。

菊の花は、昔大変珍重されたと言います。

仙境に咲くという菊の花。

菊の花は邪気を払い、長寿を全うすることができると信じられていました。

旧暦九月九日の重陽の節句には、

平安時代の宮中行事として、

菊の花びらを浮かべたお酒を酌み交わしました。

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女性から男性へこんな贈り物もされたのですよ。

菊の花びらを乾燥させ詰め物にし、菊枕を作って贈られたのです。

菊の香りが漂い、恋する人が夢に現れると信じられていましたから、

恋する人に夢の中に自分が登場するようにと、願いを込めたのでしょう。

バレンタインのチョコレート以上にロマンチックですね。

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黄色い菊・露

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菊の花が咲く頃は空が晴れわたります。

この青空を「菊晴れ」といいます。

菊は仙人の住むところに咲く花。

そんな菊の咲く大地は心身ともに健やかにしてくれそうです。

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団子坂の菊人形

東京本郷の団子坂の菊人形(ウイキペディアより)
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「菊人形展」

明治末までは東京本郷の団子坂が有名だったようです。

森鴎外『青年』にも描かれています。

現在有名なのは、

二本松の菊人形(福島県二本松市)

たけふ菊人形(福井県越前市)

ひらかた大菊人形(大阪府枚方市)

南陽の菊まつり(山形県南陽市)

などです。

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「観菊会」

天皇主催の菊花鑑賞会。

新宿御苑で行われます。(11月1日~15日)

菊花鑑賞は11月ですね。

待ち遠しいです。

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枚方菊人形

枚方大菊人形義経第九場面静の舞(ウィキペディアより)