今宵はクリスマス・イヴ。
ジングルベルの鈴の音とともに、トナカイのそりに乗ってやってくるおじいさん
サンタクロースは子どもたちの夢ですね。
サンタクロースは、西暦4世紀、小アジア(今のトルコ)のミラという地にあったギリシャ教会にいたニコラスという子ども好きで大変徳の高いお坊さんがいて、この人がモデルであろうとされています。
聖ニコラス僧正は、子ども、学生、商人、船乗りなどの守護神として、人々からあがめられていたそうです。
毎年12月6日に、聖ニコラスの日として大事なお祭りが行われています。
そのお祭りの前日の夜か当日、
人々は贈り物を用意して、お互いによその家を訪問して、
幸福を祝福し合うという習わしがあったのです。
それがいつの間にか12月24日のクリスマスイヴの話に紛れ込んでしまったものだと言われています。
サンタクロースのおじいさんがトナカイのそりに乗ってやってくるのは、
この聖ニコラスが北欧のラップランド人の間で大変に崇拝されていたので、
ラップランド人の風俗が加わったものだとか、
北欧神話の戦いと知恵の神オーディンがそりに乗って人々に贈り物を配って歩くという伝説からきたとか、
オランダ系ピューリタンによって米国に伝えられクリスマスに贈り物をする習慣と結びついたとか、
いろいろな説があるようです。
さて、日本で最初にクリスマスが催されたのは、
天文21年(1552)だったそうです。
場所は、大内氏の領国である周防国吉敷郡山口(現在の山口県山口市)。
江戸時代はキリスト教禁止例が出ていましたから、
出島のオランダ人は密かに冬至のお祭りとしてクリスマスを行ったそうです。
江戸後期、日本の知識人たちもオランダ正月と称して年に一度のパーティーを楽しんだそうですよ。
クリスマスツリーが日本で最初に飾られたのは、
江戸時代末期の万延元年(1860)だったそうです。
プロイセンの外交官のフリードリヒ・アルブレヒトが主賓のパーティーだったとか。
当時の日本では、もみの木はなかったので、杉、竹、椿などを利用してもみの木に似せたのだそうです。
こうして歴史を振り返ると、なかなか興味深いですね。
楽しいクリスマス・イヴをお過ごしくださいね。