食文化の今昔
Oct 30, 2013

一番人気の富士見酒

皆様、おはようございます。

 

水上交通が発達していた大都市江戸。

人々の暮らしを支えていた交通機関の屋台骨でした。

現代の高速道路に匹敵しました。

 

船には、猪牙舟、渡し船、茶船、荷足船、高瀬船などがありました。

ターミナルとなる渡し場には、茶店で賑わい、問屋の蔵なども建ち並び、

河岸周辺は活気を呈していました。

大勢の女性も彩りを添えて、こういう場で働いていたことでしょう。

 

新米、新酒の時期、秋口から冬にかけては出荷時期のピークを迎え、

隅田川の河口付近は大渋滞です。

 

上方からは上質なものが入ってきていて、高値の取引がされました。

日本酒は、幕末に至るまで上方からの下りものが圧倒的に多かったそうです。

一番の人気が「富士見酒」。

富士山を左手に見ながら江戸湊に入ってくる新酒です。

特に最初に到着した樽は大変な高値がついたとか。

2013-10-30 10.01.25

江戸が経済的に自立するまで経済の発展を支えていたのは、上方出身の商人たちでした。

本店は京都、支店は江戸。

これが上方出身の商人の自負だったのですね。

「江戸店持ち京商人(えどたなもちきょうあきんど)」と呼ばれました。


味覚の秋、日本酒とともに、秋をたっぷりと味わいたいものです。

今日もお元気に行ってらっしゃ〜い。

徳利

 

 

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Aug 23, 2013

黄金の国ジパング

皆様、おはようございます。

田んぼの稲が少しずつ黄金色になって、

今月の末にはもう稲刈りを迎えるという地域があるのですね。

友人の宮澤弘明さんのところでは、あともう少しということで、

太陽と天候の具合を見ているところです。

稲穂

黄金の国ジパングという言い方は、田んぼの黄金色に輝くさまを言っているのではないかと、

思ってしまうほどです。

秋の収穫後にいただく新米ご飯は、本当に美味しいですね。

日本人に生まれて良かったと思う瞬間です。

おにぎりと田んぼ

お米の受粉のこと、意外と知らない人が多いかもしれません。

私の郷里米どころ宮城でも、今頃、イネは白い花を咲かせていると思います。

イネの花が開いているのは、午前中のたった2時間ほど。

しかも、受粉は10分から20分と言われています。

もちろんイネの花はいっせいに咲くのではなく、

穂の先のほうから下に向けて順に5日間くらいかけて咲くそうですが、

この受粉期間の短さには驚きます。

最も大切なこの時期に、台風がやってきたり、海に近いところでは潮の被害があったりすると、

イネは受粉できず、お米ができなくなります。

秋の収穫までを考えれば、本当に奇跡的なことなのですね。

先人たちは、その年の豊作を田植えの時から祈り、

丹精込めて水田を手入れし、お米を作ってきたのですね。

いろんな行事の中にその願いが込められています。

その心は今も変わらないと思います。感謝です。

イネにとっても大切なこの時期。

美味しいお米ができるように、どうか天候に恵まれますようにと、祈りましょう。

夏の田んぼ

金曜日の今日、ちょっとリラックスムードで、いきたいですね。

今日もお元気に、行ってらっしゃ〜い。

We offer our heartfelt gratitude to rice and the earth.

 こんばんは。 お米の花はたった2時間の開花で受粉を終えて閉じてしまうのです。もしその時台風がきたらお
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