日本の楽器「胡弓」の哀愁〜「おわら風の盆」
富山県八尾(やつお)の「おわら風の盆」。
八尾は立山連峰を越えて日本海から強い風が吹き込む土地。
この風が稲作に深刻な被害ともたらしてきたのです。
「風の盆」は、風を鎮める「風祭り」と「盆踊り」が一つになって変化した風習と
いわれています。
三味線と太鼓、胡弓の独特な調べにのって無言で踊る風の盆。
編み笠を深くかぶり、無言で踊る姿には、優美な色気が漂います。
胡弓の音色がもの悲しく、何とも言えない哀愁を誘いますよね。
この「風の盆」は明日3日までです。
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八月の和風月名
8月も最後の週になりましたね。
今頃、8月の異名のご紹介なんてと思われることでしょう。
8月は「葉月(はづき)」と呼ばれます。
実は、その説には秋を感じさせるものがさまざまありますね~。
・木の葉が黄葉して落ちる月なので、「葉落月」。
・雁が初めて飛んでくる月なので、「初来(はつき)月」。
・稲の穂がはってくる月なので、「穂発(ほはり)月」。略して「はづき」と。
・南からくる台風が多い月なので、「南風(はえ)月」。
なるほど~言い得て妙~~。
でも、まだ残暑厳しき折、どうぞご自愛くださいね。
よどみなく葉月の蝉の鳴きにけり (高橋去舟)
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江戸の七夕
おはようございます。
江戸時代も七夕は7月7日(旧暦)に行われました。
現在は初夏の行事ですが、当時は初秋の行事でした。
旧暦7月7日は、新暦に直すと今年は8月2日にあたります。
ですから、天の川がよく見えたのでしょうね。
東北のお祭りの最後を飾る仙台の七夕、
これも旧暦に合わせて行われているのですね。
東北の復興の願いを込めた竹飾り。
今日が最終日ですね。
皆様の幸せをお祈りします。
素敵な一日をお過ごしくださいね。
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隅田川花火大会5「花火は一発一両」
おはようございます。
昭和36年まで行われていた「両国川開き」。
その後途絶えていたのですが、
昭和53年から「隅田川花火大会」と名称を変え復活しました。
隅田川上流の2か所、桜橋と厩橋で現在花火が打ち上げられています。
江戸では花火一発の相場が一両。
この一両が一瞬のうちに消えてしまうさまを詠んだのが
「一両が花火まもなき光かな」(松尾芭蕉の弟子榎本其角)です。
花火は、仕込みに手間がかかり、冬の間から取りかかって、
やっと夏に間に合うほどだったそうですよ。
丹精込めて一つずつ作られたので、とても高価だったのです。
ですから、船宿や料亭がスポンサーとなり、この期間はお客の値段にも含まれます。
庶民は橋の欄干から眺めていれば、お金もかからず、天下泰平ですね。
夏の花火、これから本番ですね。どうぞお楽しみください。
どうぞ本日も佳き日をお過ごしくださいね。
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隅田川花火大会4「鍵屋と玉屋」
おはようございます。
今も花火と言えば、「玉屋ぁ~」「鍵屋ぁ~」と掛け声をかけたくなりますね。
両国橋の上流で「玉屋」が花火を打ち上げれば、
下流で「鍵屋」が打ち上げ、
35年間、二大花火師たちは競い合いました。
まず鍵屋から始まった花火大会。
鍵屋から暖簾分けを許された手代の清七が玉屋を興しました。
鍵屋をしのぐ人気だったようです。
ところが、失火のため江戸払い。当時失火は重罪でした。
鍵屋も12代目に身上を潰して廃業に。
もったいないですね。
享保から続いた花火師の歴史は、
掛け声だけを残して消えてしまったのです。
その掛け声がこの現代までも残っているなんて、
江戸の花火の人気を物語っていますね・・。(つづく)
本日も佳き一日になりますように。
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両国花火資料館より
歌川広重『名所江戸百景 両国花火』
隅田川花火大会3「死者の御霊の供養から」
おはようございます。
両国の花火大会(今の隅田川花火大会)は、
死者のおみたまを供養するために始めたものでした。
享保18年(1733)5月28日、
隅田川の川開きに合わせて花火が打ち上げられたのです。
前年の大凶作で、餓死者や、江戸市中ではコレラが大流行して大勢の死者が
出たのです。
八代将軍吉宗が水神祭を行い、花火を打ち上げました。
これが江戸の夏を彩る名物になっていったのですね。
庶民は橋の欄干から鈴なりになって見ていたそうですよ。(つづく)
今日も水分をいっぱい摂って、お過ごしくださいませ。
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隅田川花火大会2「両国の川開きから」
おはようございます。
江戸時代、両国の川開きで行われていた花火大会。
これが今の隅田川花火大会のルーツですね。
両国は下総国と武蔵国の二つを指し、
万治2年(1659)、
この二つの国をつなぐ橋として「両国橋」と、
後に呼ばれるようになりました。
両国には、見世物小屋、芝居小屋、茶屋などが多く、
江戸庶民の随一の人気娯楽スポットでした。
この両国橋付近は、川風が吹き上げてくるので、
江戸一番の納涼の場所だったとか。
大勢の人が浴衣姿で涼んでいたのでしょうね。
クーラーなんて要らないですね。
なんだか羨ましいです。
今日もお体に気を付けてお過ごしくださいませ。(つづく)
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Wikipediaより
葛飾北斎「冨嶽三十六景色 御厩川岸 両國橋夕陽見」
隅田川花火大会1「花火は家康公から」
おはようございます。
日本で最初に花火を見たのは、なんと徳川家康といわれています。
イギリス国王使節ジョン・セーリスが駿府城を訪れたときに、
中国人を使って花火を家康に見せたのが最初で、
そこから観賞用の花火がつくられたということです。(「駿府政事録」)
竹筒から火の粉が吹き出す単純なものでしたが、
イギリスから花火はやってきたのですね。(つづく)
体調に気を付けて、今週もお過ごしくださいね。
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7月の呼び名もいっぱい〜文月も素敵
おはようございます。
7月も半ばに入りました。
こちら関東地方も梅雨明け宣言がそろそろではないかと言われています。
そちらはいかがですか。
「土用」というのは季節ごとにありますが、
夏の土用はは立秋(今年は8月7日)の前約18日間で、
土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは、江戸時代からです。
この由来も面白いです。後日書きますね〜。
7月の和風月名は文月(ふみづき、ふづき)です。
この呼び名の由来は、
7月7日、牽牛と織女の二星に詩歌を献ずることから、
7月に書物を虫干しする(曝書)ことから、
稲の「穂含月(ほふみづき)」や稲穂の「含月(ふくみづき)」という
稲作に結びつけることから、
こんな説から、文月と呼ばれています。
7月はほかにこんな呼び名もあります。
二つの星が会うという意味で「愛逢月」
「秋初(あきぞめ)月」
「女郎花(おみなえし)月」
「七夕月」
「七夜月」
「涼月」
「蘭月」
旧暦では7月から9月までの3ヶ月が秋なので、
「初秋」「孟秋」。
さまざまな呼び名が7月もありますね。
「端居(はしい)」といって、
夏の夕刻、軒先や窓辺など部屋の端に寄って、
涼みをしていると、こういう言葉の意味が肌で感じられそうですね。
都会ではクーラーの室外機の熱風で、窓を開けておくことはできなくなりました。
下町でも、現在のようなマンションになる前は、
窓や戸を開けて通る風を楽しんだものです。
打ち水をしたり、釣り荵も風流でした。
暑さ本番を目前にして、それぞれ快適な涼を生活に取り入れていきたいものですね。
本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
涼やかな一日をお過ごしくださいませ。
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“和のたしな美塾” 講座
7月19日(土)
天職発掘 最強天活塾 ゲスト講師として
午後3時~銀座フェニックスビル
『江戸女性の自由でぶれない生き方を学ぶ』
~江戸の女性は自分軸を持っていた。
その秘訣は着物文化にあり。~
7月24日(木)午後2時半~
江戸女性の美学~恵比寿備屋珈琲店
詳しくはこちらをご覧ください。
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お盆の豆知識
おはようございます。
お盆の行事は、地域によって日程がさまざまです。
江戸時代までは陰暦7月15日を中心に行われたのですが、
明治になってから太陽暦が取り入れられてからは、
新暦で行うところ、旧暦で行うところ、さらにひと月遅れの8月15日を中心に行う
ところもあって、どうも一定していないようです。
8月15日を中心に、13日の夕方から16日まで行うところが多いのではないでしょうか。
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7月1日を「地獄の釜の蓋のあく日」とか「地獄の釜の口あけ」とか
「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」というなんて、聞いたことがありますか。
何ともちょっと怖くなるような表現です。
地獄というのは「あの世」という意味で、
精霊たちがあの世から戻ってくる季節の始まりのことを、そう呼ぶのですね。
7月7日は「七日盆(なぬかぼん)」と呼んで、墓掃除をして盆入りする日。 旧暦では「七夕」も盆入りの行事として行われていたというのです。 東北のまつり青森地方のねぶたも七夕にちなんだ行事。 「盆踊り」もそれを慰めるための行事でした。 . 現在では七夕とお盆は全く別のもののように思われていますが、 七夕から15日ごろまでの一週間は、祖先をお呼びしてもてなすという大切な週だと、考えられていたのですね。 地域ごとの多様な祖霊のおもてなし、地域によってさまざまな趣向がこらされてきたのですね。 本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。 心優しい一日をお過ごしくださいませ。
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