稲の開花を願う「二百十日」
皆様、おはようございます。
9月1日は「二百十日」といわれています。
稲の開花のこの時期、台風のため稲の減収にならないように気をつけましょうという日です。
農家の厄日とされていますね。
9月は実りの秋ですが、台風が襲来することが多いため、農作物にとっては受難の月です。
台風被害を避け、豊作祈願をするための「風祭り」を行うところもあります。
お米の収穫までもう少しですから、稲が台風の被害に遭わないように祈りましょう。
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「立春から210日目の海は大荒れになる」ということを、
江戸時代の歴史学者渋川春海(しぶかわはるみ)が、
漁師たちの経験に基づいて暦に記したことから、
この「二百十日」が広まったそうです。
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自然現象をあらかじめ察知するには、知識よりも経験がものを言います。
知識を知恵に変えて実践するという教育は、とても大事なことですね。
生涯活かせる生きる知恵です。
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森羅万象を実感として理解する力を育む「養育」「鍛育」を行った江戸の人々。
今の子供たちにも「二百十日」の意味を、9月の天候を通して教えてあげたいですね。
9月は、秋の訪れを楽しめる月でもあります。
今月もどうぞよろしくお願いします。
縁かいな
皆様、残暑お見舞い申し上げます。
夏の納涼(すずみ)は両国の
出船、入船、屋形船(やかたぶね)
揚がる流星 星降り(くだり)
玉屋が取り持つ 縁かいな
〜端唄 『縁かいな』〜
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明日もどうぞご覧くださいね。
粋な土曜日をお過ごしくださいませ。☆
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夏の夜は まだ宵ながら
皆様、おはようございます。
夏の夜は まだ宵(よひ)ながら 明けぬるを
雲のいづこに 月宿(やど)るらむ
清原深養父(きよはらのふかやぶ) 『古今集』
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夏の夜はとても短いものだ。
まだ夜になったばかりの宵の口だなあと思っていたら、もう明けてしまった。
これだけ明けるのが早いと、
月もとうてい西の山までたどりついて休むことはできないだろう。
今、月は空のどのへんにいるのやら。
雲のどこかに宿をとって、ぐっすり休んでいるのだろうか。
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「枕草子」の作者でもある清少納言の曽祖父が詠んだ歌です。
たった今、夜になったかと思ったらもう明けてしまった。
なんと夏の夜の短いことかと、月が雲にお宿をとったのだろうかと、言っています。
こんな風流な発想はお見事ですね。
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夜は暑くて寝苦しいと思うばかりではいけないようですね。
たまには夜、月を見る余裕を持ちたいものです。
今日も輝きが訪れますように。
お元気に、行ってらっしゃ〜い。
68回目の終戦記念日に寄せて
皆様、おはようございます。
今日は68回目の終戦記念日です。
皆様の抱く思いにも、様々なものがあると思います。
次の言葉を祖霊に捧げたいと思います。それぞれの立場で、命の花を散らしていった祖霊たち。
彼らの無念や悲しき思いには計り知れないものがあることでしょう。
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今ここで、手を合わせて「ありがとうございます」と言うことは、
彼らの魂に、無明の中で明かりを灯すこと。良きことも悪しきことも、より良い時代を切り拓くためのステップ。
今があることは彼らの尊き命の礎の賜物。お盆に祖霊のおみたまを導くほおずきの灯りのように、
私たちの祈りは彼らに届き、きっと彼らの闇を照らすことでしょう。
そして、私たちが生きる日本の平成の世を見護ってくれると信じています。
今日は、新しい時代へ向かう第一歩。心から、ありがとうございます。
そして、私たちには、次の世代へ語り継ぐ使命があるのです。
皆様、今日も喜びに満ち溢れた一日をお過ごしくださいませ。
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盆棚には茄子と胡瓜
皆様、おはようございます。
「御仏も 扉をあけて 涼みかな (正岡子規)」
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旧暦のお盆(盂蘭盆会)の季節ですね。
盆棚を飾って、昨日は迎え火で祖霊をお迎えされたことと思います。
盆棚は、地域や宗派によって違いがありますが、
ご先祖様に感謝をし、ご接待する心をもって、自分のできる限りをすればよいとされています。
豪華さや立派さは問題ではないということです。
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「牛・馬」胡瓜と茄子にきびがらで足をつけて飾りますね。
これは、ご先祖様に胡瓜の馬で早くきていただき、
茄子の牛でゆっくり帰っていただくための霊の乗り物です。
極楽浄土と現世の行き帰りに使うものです。
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「水の子」胡瓜と茄子をみじん切りにして洗米と混ぜ、水を張った蓮の葉に盛ったものをお供えすことがありますね。
これは、無限の食べ物をお供えするという意味があるそうです。
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「ほおずき(鬼灯)」は提灯の形をしているので、
ほおずきの提灯が先祖の霊がお盆に帰ってくるときの道を照らすと考えられてきました。
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今日、私たちがこうして肉体を持って、つつがなく暮らしているのも、ご先祖様あってのことだと思います。
こういう節目節目にご供養することは、自分や家族を愛することでもありますね。
今日も平和で佳い一日をお過ごしくださいませ。
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瀬をはやみ
皆様、おはようございます。
瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の
われても末に 逢はむとぞ思ふ (崇徳院)
この川の流れは激しく、速い。
岩にせき止められた水がその岩に当たって割れてしまうほどだ。
たとえ、あなたと今別れたとしても、水の流れが下流で再びゆき合うように、
いつの日か、あなたと必ずまた逢おう。
きっとだ。
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人を愛する思いはいつの世も変わらぬもの。
いくさや災害など、時の運命によって、世界中どれほどの人々がこのような思いを抱いてきたことでしょう。
日本人として、祖霊に祈りを捧げたいと思います。
皆様、今週もたくさんの喜びが訪れますように。
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仙台七夕まつりに寄せて
東北の夏祭り、今熱く燃えています。
本日8月6日から8日まで、仙台で七夕まつりが行われます。
五節句の一つ、七夕は、古くは「棚機(たなばた)」と書いて、
現在の「たなばた」の発音はこの名残りであると言われています。
七夕は、織女と牽牛がこの日だけ天の川をはさんで会うことを許されるという、
古代中国の「星伝説」や、
この7月7日に女性が技芸の上達を祈れば叶えられるという中国の「乞巧奠(きっこうてん)」という星祭りに由来します。
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また、日本古来の習慣、この稲の開花期に水害や病害虫に遭わないように稲の収穫の無事を祈るため、
乙女「棚機女(たなばたつめ)」が機屋で田の神の神衣を織ると豊作をもたらすとされ、
盆の初めに乙女が水浴などで穢れを祓うという習俗がありました。
これらが結びついて、七夕の習慣が出来上がったとされています。
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仙台藩主伊達政宗公も、婦女子文化のためにと、七夕の行事を早くから奨励していたそうです。
そして、伊達家は代々七夕の行事を行ってきたのですね。
五色の色紙や短冊に詩歌を書いて、吹流しなど様々な飾りを婦女子が作り、
笹竹に結びつけて軒端に立てて、牽牛織女の星をお祭りしてきました。
仙台では6日の晩にこのお祭りをして、7日の暁には広瀬川の評定橋より笹を流す風習だったそうです。
明治になって、七夕の行事は現在のように陽暦8月6日の宵へ変わり、
近年は8月6日から8日までの3日間行われるようになりました。
伊達藩政時代から脈々と受け継がれてきた仙台七夕まつりは、
市民のお祭りとなって、町ぐるみで伝統を守り創意工夫することで、
大きな行事になっていきました。
昨今、一層多くの人々の思いで支えられているこの仙台七夕まつりが
、今年もたくさんの温かい思いで支えられますように、心から祈ります。
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東北六大祭り
「東北三大祭り」(「青森ねぶた祭」(8月2日~7日)、
「秋田竿燈まつり」(8月3日~6日)、
「仙台七夕まつり」(8月6日~8日))がいよいよ始まりますね。
東北の夏が熱く燃えます。
これらに「山形花笠祭り」(8月5日~7日)を加えて「東北四大祭り」、
さらに「盛岡さんさ踊り」(8月1日~4日)と「福島わらじまつり」(8月2日~3日)を加えて「東北六大祭り」と言われます。
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8月2日から7日まで行われる「青森ねぶた祭」、弘前でも同様に「弘前ねぷた」(1日から7日まで)が開催されています。
「ねぶた祭」の見所は、何と言っても巨大な灯籠ですね。
夕刻、灯籠に灯がともされて、太鼓や笛、鉦(かね)の「ねぶた囃子」が聞こえてくると、東北の夏祭りが始まったなあというエキサイティングな気分になってきます。
「ラッセーラー、ラッセーラー」の掛け声とともに踊り跳ねる「跳ね人(はねと)」を先導に灯籠が町中を練り歩きます。
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最終日の7日は、ねぶたを川や海に流す行事が行われます。
これは、夏の農作業中に襲う眠気を人形(ひとがた)や灯籠に移して川などに流した「眠り流し」に由来すると言われています。
元々お盆の「灯籠流し」や七夕祭りから始まったといわれる「ねぶた祭り」。
東北の熱い夏、応援しましょうね!
赤富士〜晩夏から晩秋〜
めったにお目にかかれないという「赤富士(あかふじ)」。
これは晩夏から初秋の頃、早朝に富士山が朝日に染まって起こる現象で、数十分に限ってしか見られないそうです。
青い富士山が朱色に染まることから、赤富士と言われます。
雪がすっかりとけた富士に現れる現象で、朝日を受けた富士が、雲や霧の濃淡に応て、次第に変化していきまます。
葛飾北斎の「富嶽三十六景」の中の一つ「凱風快晴(赤富士)」が有名ですね。
赤富士は南風の吹く晴天の朝方に起こる現象ということから、凱風(がいふう・南風)と命名されたとのこと。
また、赤富士は、縁起の良いこととされていますね。
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刻々の 大赤富士と なりゐつつ 岸田稚魚
赤富士に 露滂沱(ボウダ)たる 四辺かな 富安風生
赤富士の 雲 紫に かはりもし 阿波野青畝
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赤富士を見ることができるといいですね。
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「朝顔に つるべとられて もらい水」
「おそれ入谷の鬼子母神」で有名な東京入谷・真源寺で、
明日7月6日から8日まで、朝顔市が開かれます。
入谷朝顔市は下町の代表的な夏の風物詩です。
かつて入谷付近には朝顔の植木職人が多かったことから、明治時代に入谷の朝顔市が定着しました。
当時、入谷の通りは通行止めになるほどの人気だったそうです。
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江戸時代も朝顔がブームで、変わり咲きなどの多くの品種が誕生しました。
品評会も開かれ、その番付表も出回ったほど、お殿様から庶民まで大ブレイクしたそうです。
この時代に変化朝顔づくりの名人として活躍したのが、入谷の植木師・成田屋留次郎。
彼の活躍が後に入谷が朝顔の街として賑わう礎になったと言われています。
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週末に入谷の朝顔市に出掛けてみようかと思います。