和のたしな美塾 vol.2
よく、江戸前の寿司というと、江戸湾でとれた魚類を使った寿司というふうに思われるでしょう。
実際には、江戸湾で採れた魚は4割ぐらいだけだったそうです。
江戸風というのは、江戸風に仕上げた、江戸スタイルだということだったのです。
といいますのも、
江戸の料理は、上方から元々はきたものなのです。
京懐石など、すべて上方風の料理を模して作られていたので、高級だったのです。
庶民は手も足も出ません。特別なときだけしか食べれませんでした。
それが江戸後期になると、江戸も経済力をつけ始めて、上方とは違った、江戸独自のものを作ろうじゃないかと、こういうことで、「江戸前」というものが作られていきました。
江戸前の寿司の特徴は、
片手でポイと口にほおばれる一口サイズで、しかも味つきでした。
屋台が主流でしたから、みんな立って食べます。
風呂敷の結び目を押さえていないと首が絞まってしまう商人さんには、とても人気だったそうです。
江戸庶民が考えた「江戸前寿司」。
屋台で食べるファーストフード感覚の食べ物だったのです。
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