皆様、おはようございます。
水上交通が発達していた大都市江戸。
人々の暮らしを支えていた交通機関の屋台骨でした。
現代の高速道路に匹敵しました。
船には、猪牙舟、渡し船、茶船、荷足船、高瀬船などがありました。
ターミナルとなる渡し場には、茶店で賑わい、問屋の蔵なども建ち並び、
河岸周辺は活気を呈していました。
大勢の女性も彩りを添えて、こういう場で働いていたことでしょう。
新米、新酒の時期、秋口から冬にかけては出荷時期のピークを迎え、
隅田川の河口付近は大渋滞です。
上方からは上質なものが入ってきていて、高値の取引がされました。
日本酒は、幕末に至るまで上方からの下りものが圧倒的に多かったそうです。
一番の人気が「富士見酒」。
富士山を左手に見ながら江戸湊に入ってくる新酒です。
特に最初に到着した樽は大変な高値がついたとか。
江戸が経済的に自立するまで経済の発展を支えていたのは、上方出身の商人たちでした。
本店は京都、支店は江戸。
これが上方出身の商人の自負だったのですね。
「江戸店持ち京商人(えどたなもちきょうあきんど)」と呼ばれました。
味覚の秋、日本酒とともに、秋をたっぷりと味わいたいものです。
今日もお元気に行ってらっしゃ〜い。