「おじゃんになる」も江戸生まれ

おはようございます。

昨日は「オシャカになる」の意外な語源を見てみましたが、

今日も江戸で生まれた言葉を見てみましょう。

 

「おじゃんになる」

聞いたことがありますか。

 

火事と喧嘩は江戸の華。

 

江戸は坂東の空っ風にあおられて、何度も火事になったところです。

火の手が上がると、真っ先にかけつけるのは火消したち。

すぐさまその火が燃えている建物の屋根に上って、纏(まとい)を立てます。

その炎が類焼しないように、火消しの男たちは命をかけて火を食い止めます。
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殊に纏い持ちは組一番の美形男子が選ばれます。

火消しの頭もこの纏持ちも、女性の憧れの的でした。
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町の自身番には火の見櫓(やぐら)があって、火事を発見すると半鐘を鳴らして、人々に知らせます。

その火の危険度によって鳴らし方が異なったそうです。

 

鎮火のときには「ジャン、ジャン」と、二度鳴らすのが決まりでした。
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火事はおさまったよという合図が、略されて「おじゃんだ」、

これで火がおさまった、これでおしまいになったという意味になりました。

現在では、物事がだめになったとか、中途でこの計画はだめになったという意味に転じていますね。

 

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このように火事の時の半鐘の音から生まれた言葉が「おじゃんになる」です。

 

ところで、江戸の女性たちはみんな火消したちに憧れていました。

鎮火をして、その場を引き上げて行く火消したちの煤だらけの姿、頭巾や被りものをとったときのその精悍な顔立ちにほれぼれしたそうです。

瞳をキラキラと輝かせて、見入ったのでしょうね。
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結城12結城市の桜

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本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

今日も元気いっぱいの一日になりますように。