「古事記」されど「古事記」

現存する日本最古の歴史書とされる「古事記」。

今多くの書籍も出ていてブームになっていますね。

 

奈良時代の和同5年(712年)に成立、伝承では稗田阿礼(ひえだのあれい)が暗習(しょうしゅう)したものを太安万侶(おおのやすまろ)が文章化したとされています。

 

天武天皇の勅令で稗田阿礼が暗習させていた帝紀や旧辞を、天武天皇の死後、元明天皇の命を受けて太安万侶が選録し、712年に献進しました。

 

日本最古の歴史書とされ、天皇統治の由来と王権による国家発展の歴史を説いています。

上巻では神代、中巻では神武天皇から応神天皇まで、下巻では仁徳天皇から推古天皇までの記事を収め、神話・伝説・歌謡などを含んでいます。

 

 

上巻(かみつのまき)では、天地開闢以来の日本列島の形成と国土の整備が語られています。神々の天孫降臨を経て、神武天皇の誕生までを描いています。

 

たくさんの神様が登場してくるので、その名前を見ただけでも混乱してしまい、それが「古事記」を敬遠したくなる原因でもありますよね。

神話と言われる「古事記」されど「古事記」。日本最古の歴史書。
やっぱり知っておいたほうがよさそうですね〜。
この際、一緒に学んでいきましょう。

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伊勢神宮でお祀りされている天照大神が登場するのは、実はずっと後のことです。

天地開闢の際に最初に現れたのは、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)です。

 

この天之御中主神が、「古事記」に最初に登場する神様で、宇宙を司る神とされています。古事記での登場は最初の一度きり。

近世以降の民間信仰では、北極星を信仰する妙見菩薩と同一視されて、「妙見さん」として信仰されたそうです。

明治期の神仏分離令によって、現在では分離され、天之御中主神は、福島県南相馬市の太田神社、埼玉県秩父市の秩父神社、長野県松本市の四柱(よはしら)神社、北海道釧路町の釧路神社などにお祀りされています。

 

 

天地(あめつち)が初めて地球に現れたとき、高天原の降り立ったのは、

この天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、そしてあと二柱、高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、神産巣日神(かみむすび)でした。

 

大地はまだ若く、水に浮く脂のようで、くらげにように漂っていて、しっかりと固まっていませんでした。

Bright light from above

 

その後、葦の芽のように伸びてきたものの中から、また二柱の神様が現れます。宇摩志阿斯詞備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)、天之常立神(あめのとこたちのかみ)です。

これらの五神を神五柱(いつはしら)と呼びます。

さらに、天地が現れて早い時期に成った特別な神様たちということで、別天神(ことあまつかみ)といわれます。

 

見ているだけでも、息が切れそうですね。

 

イザナギ、イザナミが登場するのは次の代になります。

 

(続く)