お心肥やし

 

皆様、おはようございます。江戸商人の真髄を表す言葉に「お心肥やし(おしんこやし)」というのがあります。す。

体よりも心を肥やす。
自分で見て、聞いて、考えて、感性を磨くことが大切という意味です。
人間としての器を育てることにも通じます。

ただ知識を詰め込むのではなく、知識を知恵に変えて実践すること。

当時は「教育」という言葉を使わずに「養育」「鍛育」という言葉を使っていたそうです。

親や師匠と子供たちの関係は、普通に考えれば、上から下に教えるという上下の関係が強いです。
そこでは、自立心が育ちにくいと考えました。

ですから、親や周囲の大人のしぐさから子供に見取らせる、進んで見習わせることによって、子供が自分で判断し行動できるように「自立」を促すことに主眼をおいていました。

子供たちの周囲にはお手本になる大人たちがたくさんいたということでもありますね。
今はどうでしょうか。私たちは子供たちのお手本になっているでしょうか。

親世代から子の世代へ、子世代から孫の世代へと、「子供は国の宝」という思いで、愛情深く見守り、しかも、自立のための決断力と行動力を身につけさせた、そんな江戸の社会の教育が見えてきますね。

それにしても、進んだ考え方をしていたことに驚きます。

 

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