皆様、おはようございます。
袖振り合うも多生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)
「多生」とは仏教用語で、何度も生まれ変わるという輪廻転生(りんねてんしょう)を意味します。
「他生」と書いて、前世、来世を意味することもあります。
これだけ人々が多くいる中で、袖がちょっと触れて、すれ違う程度の出会いであっても、
それは何度も生まれ変わった上での出会いなのだから大切にしよう。
現在、過去、未来、自分が出会った人、出会うであろう人々はどれくらいの数になるのか全く見当もつかないけれども、
その中での出会いなのだから大切にしたいものだ。
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人との出会いは、自分が思う以上に深い深い縁があるようです。
良い縁もあれば、そうでない縁もあるでしょう。
そうでない縁と思うものでも、今生で衝突したり、避けたりしたら、また来世でも同じように出くわすかもしれない。
だから、今生でその出会いに対しても、誠心誠意尽くしなさい。
そうすれば、来世での出会いはもっと素晴らしくなる。
そんなことを言われているようにも思います。
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江戸の町の賑やかな雑踏の中で、互いの袖が触れ合うような場面で、
そんなことをふと考える江戸の人々の生き方をちょっと垣間見る思いがしますね。