江戸庶民の結婚〜バツイチなんて気にしない〜

ふた葉三葉ちりて日くるる紅葉かな (与謝蕪村)

色づいて、はらはらと落ちる紅葉に、愛おしさとともに、
これからやってくる冬の厳しさを受け入れる、

そんなことを感じさせてくれます。

「もみじ」は、秋口の霜や時雨の冷たさに揉み出されるようにして色づく、
「揉み出るもの」の意味であるといわれています。

自然の厳しさの中から、美しい色が醸し出されてくるのですね。

江戸の庶民の結婚。なかなか興味深いですね。
バツイチなんて、なんてことはない。
「辛いことがあったら、いつでも帰っておいで」と、娘は嫁に出されます。
江戸では、出戻りと呼ばず、「元帰り」「呼び戻し」といい、

実際に何回帰ってきても、恥ずかしいことではなかったとか。

結婚届を役所に提出するわけでもなく、1年おきの「人別調べ」(戸籍調査)のときに申し出ればよく、その間に出たり入ったりがあったとしても、それが人別帳に載るわけではありません。

2013-10-09 08.40.43

でも、武家の娘はそうはいきません。

お家同士の結婚なので、「格式が合っているか」が重要です。
旗本や大名なら、将軍様の許可が必要になります。

また、いったん敷居をまたげば「二夫にまみえず」と、里帰りも厳しく禁じられていたのですね。

同じ江戸の町に住む人々も武士と町人では、生き方に大きな違いがありますね。

もちろん今の時代もまたそれとは異なります。

そんな中で、幸せってなんだろうと、考えてみたいですね。

現実に社会や法律の枠で現代は規制されてはいるものの、

このように過去をリサーチすることで、固定概念が変わっていきます。

それを行動に移すかどうかは別として、
ポジティブな発想ができて、楽しくなりますよね。
自分の中の幸せ尺度がちょっと変わっていきます。