毎日蒸し暑い日が続いていますね。
そんな時、目にも耳にも涼しげな風鈴やシダの根茎を丸めた忍玉(しのぶだま)に風鈴をつけた釣り忍。
この音色、心地の良いものですね。
家の軒や窓に吊るすと、風が通るたびに涼しく鳴りますね。
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風鈴は鐘形または壺形の金属、ガラス、陶器でできていて、内部に舌があって、短冊などを吊り下げます。
金属製のものはその音色によって、「鈴虫」「松虫」などと呼ばれます。
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ところで、『虫の声』という唱歌がありますが、そこで五つの虫(松虫、鈴虫、コオロギ、ウマオイ、くつわ虫)が登場します。
ちんちろ ちんちろ ちんちろりん………
りんりんりんりん りいんりん………
日本人は、鈴虫でも松虫でも自然に音を聞き分けていますよね。
三味線でも表現するほどです。
西洋の人は日本人のように虫の音を聴き分けることができないと聞いたことがあります。
虫が奏でる音を聴き分けて、音楽にまでしてしまうのは日本人の微細な音や空気に対する感性なのでしょうか。
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角田忠信氏の「日本人の脳」という本によると、日本人の脳は、この風鈴、鳥の声、虫の音、せせらぎの音、風の音などを、
多くの外国人にとっては、雑音としか聞こえないのに、日本人には心地よい音に聞こえるといわれるそうです。
更に、日本人は、色々な音を言語として認識しているそうです。
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そんなことを思いながら、今日も涼やかな風鈴の音色が何処かで聞こえたら、耳を澄ませてみてください。
ちょっと涼やかになれることと思います。
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